美しい所作は気持ちのあらわれ。ぜひ見習いたい所作職人とは?
所作と聞いてどんな職業の方を思いつくだろうか。
お坊さん、茶道家、能楽師、納棺師など普段会う機会が少ない職業の方を思い浮かべる方も多いいだろう。
また所作は女性のためのスキルだろうと思った方も少なくないだろう。
男にとっての「所作」とは?
「所作」の意を掘り下げてみる。
「所作」とは、振る舞い、身のこなしの意だ。
さらに意味を砕く。
「振る舞い」とは、動作、行動、もてなし、接待の意。
「身のこなし」とは、体の運び、身体の動きの意。
人と接する際のもてなしの気持ちを表現する身体の動き。これが、「所作」だ。
人と接する時、それは性別、職業問わず四六時中起こっているシーンだ。

ビジネスシーンにおいて、名刺交換、社内での打ち合わせ、商談、会食。
プライベートでは、合コン、デート、義理の両親と会う。
子育てシーンでは、授業参観、子供の受験面接。
果たして男性にとって、人と接する際のもてなしの気持ちを表現する身体の動きは不要なスキルか?
“もてなし”の心は、どんな職業に関わらず分け隔てなく関係するのだ。
「所作」は、異性にビジネスで家族にモテたい男性には、必須スキルだ。
新入社員だった頃。名刺交換の仕方、電話の応対の仕方を新人研修で教わった方も多いがろう。
実は、ビジネスで、クライアントや社内、パートナークライアントにモテるためのスキルの一部を教わっていたのだ。
新人の頃は、ただのビジネスマナーだと思い込み、時間の経過と共に我流になり、今や注意もされないままになっている人も多いのではないだろか?斯く言う私もまた、然りだ。
まずはお手本を
今一度、自分の「所作」を見直してみると、
姿勢が悪い。歩き方がおかしい。箸の持ち方が汚い。テーブルマナーがなっていない。
鏡を見るが如く、自分を見直してみるときっと、欠点が見つかるだろう。
せっかちな方はセミナー行こうか、本を読むか などの対策を考えることだろう。それでは、新人研修の時と同じだ。
所作が美しいのは、お坊さんだと思ったと仮定する。
お坊さんは、本を読んだ訳でも、セミナーを受けて美しい所作になった訳でない。
日々の生活や食事などの習慣の積み重ねが、美しい所作になっているのだろう。
何故、彼らに「所作」は染みついているのだろう。
まずは身近な「所作」を実際に目で見てみるのはどうだろう?
“もてなし”が最も重視される職業。それは接客だ。
バーテンダー、高級デパートの店員、レストランのウエイター、ホテルマン、寿司職人・・・
所作が美しい職業の方は、意外と多い。
彼らの仕事内容は各々異なるが「もてなしの職人」だ。

我々お客のために、気持ち良い時間を過ごすために美しい所作で応対してくれる。
そして彼らの所作が、商品やサービスの上質さを際立たせているのは間違いない。
例えばバーテンダー。
ボトルを開閉。お酒をグラスに注ぎ、グラスを差し出す。
一見 何気ない行動だが非常に洗礼され、無駄を感じさせない。会話の邪魔にならない所作だ。
そして彼らの美しさは、お酒を作っている時だけではない。
話が盛り上がっている時、女性を口説いている時は、存在感を消す。目の前にいるのにだ。
そして少し間が生まれると、会話のきっかけを作る話題を上手く差し出してくれる。
グラスが空になれば、そっと提案してくれる。
バーというシチュエーションにあった所作・振舞いをあたり前のように目の前で見せてくれる。

職種・業種・年齢が全く違えどセミナーや本以上に学ぶべきことはきっと多いはずだ。
そんな所作や振舞いの心を盗むつもりで、もてなしの達人「所作の職人」に会いにいってみるのはどうだろう。
そして少し所作の秘訣などを聞いてみると、さらなる新しい発見も多いはずだ。



はたのしん

















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