【笑いの効果を再確認】赤ん坊から学ぶ?「笑う門には福来る」
今日あなたは、何回笑っただろううか?
笑い声の絶えない家族・職場・友人…そんな日常はとてもいいものだ。
だが、ストレスフルな日々、人が最初に失うものといえば「笑う」ことではないだろうか。
「笑う門には福来る」。
“どんな時にも笑いを絶やさなければ、やがて幸福はやってくる”という諺。
言いかえれば“笑っている暇はない”と、日常から笑いを失えば、幸福は来ないとも言っている。
「福来る」ため、改めて「笑う」ことを紐解いてみたい。
赤ん坊から学ぶ「笑う」
「笑う」ことは、人が生まれ、健全に発育していくプロセスに深く関っていると言われる。
笑いは身を守る本能
生まれて間もない赤ん坊が、ニコッと笑う。
もう何かが分かるかのように見えるが、これは「生理的微笑(新生児微笑)」と言われ、あくまでも、意志とは無関係な“筋肉反射”の1つとされている。
もし、赤ん坊を抱っこもせず、話しかけもしなければ、死に至ると言われる。
そんな弱い自分に“育児放棄を阻止”させるため「身を守る本能」として、生まれながらにプログラミングされているものが「笑い」なのだ。
“自分が笑うことで、母親や周りが喜び、可愛がってもらうため”の本能的な術。
神秘の1つだが、笑いが命を支えると言えるほど、人は生まれながらに「笑顔」を武器にしているのだ。
笑うほど増えるシナプス
新生児の脳は、成人と同じ140億個の脳細胞(ニューロン)を持っているが、まだ細胞同志のネットワーク化がされていない。
脳の発達は、脳細胞自体が増えていくのではなく、情報を伝達する神経回路「シナプス」が増えることにある。
シナプスは、「動き回り(運動)」「よく眠り」「お喋り」することでどんどん増えていく。
それだけではない。「笑う」ことにより、シナプスが爆発的に増えるという。
「笑う回数が多い」ほど脳が活性化し、発達が良くなると言われる。
これは、成人や老人でも同様である。
笑うことの効果とは?
「笑いは人の薬」ともいわれる。
「笑う」というものが、カラダ、ココロ、人間関係にもたらす効果を見てみよう。
免疫力が上がる
人は、若くて健康体であっても、1日に数千個という“がん細胞”が発生していると言われている。
人体に悪さをするがん細胞やウイルスなどを退治しているのが、NK(ナチュラルキラー)細胞だ。
その働きをよくする1つが「笑う」ことだとされる。
笑うことでNK細胞の働きが活発になり、免疫力がアップし、病気にかかりにくくなるというのは、医学的にも実証されている。
血流が良くなる
笑ったときは、無意識に腹式呼吸をしているため、心拍数も上がる。
笑わない時に比べて、酸素の消費量が増えるため血流が良くなる。
また、思いきり大笑いした時は、腹筋や横隔膜、顔の表情筋などが良く動くため、自然と筋力を遣い、代謝も上がる。
ストレス解消&気持ちがアップ
笑うと、幸福感をもたらす脳内ホルモン“エンドルフィン”が分泌される。
また同時に、癒しホルモン“セロトニン”、やる気ホルモン“ドーパミン”なども分泌される。
よって笑うことは、ストレス解消・リラックス効果・多幸感・プラス思考をもたらすことに繋がる。
人間関係を円滑にする
笑いは伝染し、場を和ませる力がある。
これは、逆もしかり。
一切笑いのない授業や会議、飲み会などならどうだろう?
笑顔、笑うことの多い人が魅力的なのは、“ミラーニューロン”と呼ばれる脳細胞にある。
人の行動を見て、自分がしていることのように感じる“鏡の法則”により、こっちの気持ちも明るくなるからだ。
人は、互いに影響し合いながら生きていく。
家庭、恋愛、ビジネス…あらゆる人間関係に、笑いがマイナスになることは、決してないのだ。
おわりに
子供たちにとっては、あらゆることが新鮮だ。
未知のもの、新しいものを無意識に探し、興味があるものを見つけた時、うれしそうに笑う。
子供に、笑いのツボがたくさんあるのは、「好奇心」の塊だからだ。
年齢を重ねるごとに、笑うことが減るのは、そこにヒントがあるのだろう。
私たちが、子供の頃を懐かしむのは、むしろ「憧れ」なのかもしれない。
最近、楽しいことがないな…と思っているなら、「笑い」を求めることから始めよう。
「新鮮さ」「トキメキ」「遊び心」から、子供のように、自分を育ててみては?