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【Dr.スティーブン・トルドーさんインタビュー】自分が生きている一瞬一瞬をフルで生きる

武道が自分を救ってくれた

『優しいのに無敵』(サンクチュアリ出版)を刊行されたDr.ステーブン・トルドーさんに、ご本人が(トルドーさんが)どのようにして困難に立ち向かって行ったのか?ということをお聞きすることで、ビジネスで困っていたり、悩んでいる人が立ち直るとか、明日も頑張るぞ、と思うきっかけになればということで、お話しを伺えればと思います。

私が臨床心理学者として会ってきた皆さんは、それぞれに悩みを抱えていました。それはキャリアだったり、人間関係だったり、ロマンス。
また、身体的な障害を持っている方もいました。
でも一番、大変なのはマインドの悩みです。マインドに痛みを感じると人は『自分は犠牲者だ』という気持ちになります。
すると全てが暗く見えて、『自分は幸せになれない人間だ』という感情が根付いて行きます。

考え方がネガティブになっていく、ということですね。

健康な人間でも、さまざまな苦労を背負い、悩みを抱えて頑張った結果、ドラッグをやったりお酒におぼれてしまうようになります。

トルドーさんは11歳のときにドラッグ、薬物依存になっている。そこからどうやって立ち直ったのですか?

ドラッグをやっていた頃は、生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされていました。
ある日、朝、起きたとき「私はこのままドラッグで死ぬんだ」と思いました。そこで恐怖を覚え、前向きに生きる決心をしました。
その時、私がしたことは武道を勉強することでした。
忍法体術という伊賀の忍者の忍びを学びました。これが私にとって救いとなりました。

日本の武道を始められたのですね。

アメリカではクラスに入って武道を学ぶ人はたくさんいます。
でも、多くの人は型などを学んで練習するのですが、クラスを一歩出ると武道を置いて行ってしまう。私は、自分の人生の総てに武道を適用しました。食べるときもゆっくり食べて味覚を感じるようにして食べることにしました。

武道という生き方を学んだわけですね。

そうです。私にとっては武道が有効でした。他の人なら茶道かもしれません。
書道とか、落語かもしれません。人には自分にあったものがあると思います。でも、私にとっては「武道」だったんです。

トルドーさんは劣悪な環境で育ち、ドラッグにおぼれ、弟さんは自殺している。
それだけネガティブななかから、どうしてポジティブに出来たのですか?

弟は父の銃で自分を撃って自殺しました。私にとって「死」とは、抽象的なものではなく、目の前で見て肌で感じたことでした。
私には救ってくれる人、頼れる人がひとりもいませんでした。寂しさ、孤独さがありました。
だから、自分で自分を愛することを学ばないといけなかった。それは難しかった。ギリシャ神話に触ったものがすべて金になるミダス王のお話があるのですが、私はなにを触っても腐って行きました。
悪い方向に行っていました。だから、なにか新しいことを試みることはとても怖いことでした。
でも、不思議なことに、なにかやっていい結果が出ると、また、トライしたいという気持ちになる。マイナス思考からプラス思考になって行きます。

日本には日本を愛した人の想いがこもっている

日本のサラリーマンにとって生きがいが、非常に見つけにくい時代ともいえます。生きがいはどうやって見つければいいのでしょう?

それは自分の内面を見つめることです。ストリートでミュージシャンが歌っているのを聞いた時、自分もできるんじゃないかと思うことです。自分のフリータイムに自分の精神に栄養を注いであげることが大切です。

それが、なかなか難しいですよね。

そうです。たがら、自分を目覚めさせてあげなければいけません。想像力は人間にとってスーパーパワーです。人は歳を重ねると共に社会の責任を背負って行く。だけど、金曜の夜に酔っぱらって笑ってどんちゃん騒ぎをしよう、ではなく、語学の勉強をしたり、写真を撮ったりすること。可能性は無限です。

そういう生活には憧れます。

私がカナダに行ったとき、「あなたはなにをしていますか?」とカナダ人に聞くと、「ストリートで歌を歌っています」「写真を撮っています」と言います。
職業は言いません。彼らは趣味で答えるんです。「それで儲かるのですか?」と聞くと「いいえ、ただの遊びです」と答えます。

日本ではあり得ません。

それはすごくわかります。考えを変えることが難しいことも理解できます。
でも、自分を変えることを諦めてはいけません。

そもそも、日本では武道も茶道も書道もやる人は少ないです。

どうしてなんですか!僕がアメリカからわざわざ来て、日本人に武道や茶道や書道の良さを教えなきゃいけないなんて!
どれも日本で何千年もやってきたことですよ(笑)。日本を歩いていると私は見とれてしまいます。どんなところにも歴史と技術があります。日本を愛した人々が造ったものばかりで、日本人の精神を感じます。

日本人ほど日本の良さはわかっていません。

例えばお寿司屋さんに行くと、職人さんは自分のエネルギーを100%注いで握っている。
仕事だからじゃない。自分の精神の一部として、それを味で伝えているんです。

私はチョコレートミルクが大好きなんです。そのチョコレートミルクを一気に飲むのはもったいないので、ゆっくりと味わって飲んでいます。
味覚の分子を舌で感じるようにして、五感で楽しむようにしています。
だから、どんなことでも味わって、楽しむことが出来ます。それに人には第六感があります。「心」です。すると、家のゴミを出すときだって幸せを感じることができます。

毎日に期待を持って過ごす

毎日をどう過ごせばいいのでしょうか?

月曜日は動機づけの日にしてください。一週間、何を成し遂げるべきかを考えます。そして、金曜になって振り返ります。
すると、一週間でこれだけのことが出来たとポジティブになれます。出来なかったことが出来ていることが自分の誇りに感じます。

達成感を意識することが重要なのですね。

そうすると、自分の内面から湧き出てくるものがあります。私にとっては毎日が特別な日です。だから、週末だけが特別で他の日は仕事の日とは考えていません。それでも、動機づけてくれる月曜日を首を長くして待っています。
実は、7月に1週間、ハワイのマウイ島に家族でバカンスに行くことを妻がアレンジしてくれました。すると、一週間ごとに7月に近づいて行きます。仕事をして行くだけでマウイ島に近づくんです。まだ起きていないことに喜びを感じられます。

毎日を同じにしないことが大事ですね。

そうです。期待感を持つことです。今朝、起きたとき、今日がどうなるかわからなかったですよね。まさか、ヘンなアメリカ人に会うとは思っていなかったでしょう(笑)。何が起こるかわからない。素晴らしいことがあるかもしれない。するとワクワクした気持ちが生まれます。

毎日に期待感を持つことはないですね。

それはなぜかというと、私たちは傷つけられることを恐れているからです。世の中は怖いものです。だから自分を守るために、マイナスの考え方が出るんです。ドーパミンの反対のコルチゾンという物質が出るんです。

トルドーさんは、ほんとうの成功とは「スライヴ」だとおっしゃっています。スライヴとはなんなのでしょうか?

私にとってスライヴとは、自分が生きている一瞬一瞬をフルで生きることです。
もっと、精密な言い方をすると、生きがいを持って、生き生きと成長することです。
私はマインドを自分を養ってくれるものにフォーカスを置きます。人はインターネットでいろんなものを見ます。
でも、私は自分のマインドを養うためにニュースは5分しか見ません。
もちろん、世界でなにが起きているかを知ることは大事です。
でも、5分でいいです。
たくさんのニュースを見るとストレスになります。それより、愛情や創造力という自分にとってプラスになるものを自分の頭に詰め込みます。

Dr.ステーブン・トルドー
アメリカ生まれ。カリフォルニア州ウエストレークビレッジで開業している臨床心理学者。
日米の一流企業経営者のメンター(心の師)として活躍。
幼少時から青年期に至るまで、幾多の悲劇を乗り越えた経験から、若者の抱える問題、依存症、子育て、人生の転機に苦労する人々などを専門とし、誰もが同様に悔いのない人生を送れるよう手助けすることを人生の目的としている。
妻のマリーと息子のデビンとの時間を大切にしている良き家庭人でもある。
2017年4月に『優しいのに無敵 −弱肉強食社会のなか、あなたのままで成功する行動メソッド34』(発行:上ノ空/発売:サンクチュアリ出版)刊行。
http://legitimate.co.jp/stephen/

優しいのに無敵
―弱肉強食社会のなか、あなたのままで成功する行動メソッド34
Dr.スティーブン・トルドー

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