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煎茶、番茶、玉露に抹茶。 日本人として改めて知っておきたい『日本茶』のこと。

あなたが最後に日本茶を飲んだのはいつだろう?
1日に1杯のコーヒーは欠かせない、という人は多いと思うが、1日1杯の煎茶が日課、なんて人は少ないだろう。
そもそも、煎茶が日本茶だということを知らなかった……、そんな人もなかにはいるのでは?
あまりにも身近な存在すぎて、ついつい蔑ろにされがちな日本茶。
しかし、その歴史はとても古く、製造方法へのこだわり、種類の豊富さ、栄養価の驚くべき高さなど、一言では語れないほどの魅力を持っている。
今回は、そんな『日本茶』を改めて見直してみよう。

日本茶はどこから来たのか?

現在、日本茶(緑茶)が最も多く生産されているのはどこか?
関西方面出身の人は「京都!」と答えたくなるが、残念ながら間違い。
正解は「静岡県」である。
生産量の約4割を占める一大産地である静岡県。

県全域でお茶の生産が行われている。
それに次いで、2位が鹿児島県、3位が三重県。
ちなみに、京都府はというと、実は抹茶の生産量が全国1位。
抹茶の原料となる『碾茶(てんちゃ)』が最も多く生産されており、宇治抹茶の名で知られている。

そんな日本茶だが、もともとは中国が発祥。
日本茶の原料となる『茶の樹』は古くから日本に自生していたと考えられているが、それを「煎じて飲む」という文化をもたらしたのは中国=唐。
729年(奈良時代)に遣唐使が茶の種や喫茶の風習を伝えたと記録されている。

その後、幾度となく茶の文化が唐から持ち帰られた。

出典: NH / Shutterstock.com

例えば、天平24年(平安時代)には、天台宗の開祖『最澄(伝教大使)』が茶の種を持ち帰り、比叡山に植えたとされている。
また、大同元年(平安時代)には、真言宗の開祖『空海(弘法大師)』が、茶の種と共に碾(いしうす)を持ち帰った。
日本史における重要人物たちもが大きく関わっている日本茶。
その歴史をさらに紐解いていくのも、楽しみ方のひとつである。

日本茶で飲めば、風邪知らず?

遡ること鎌倉時代の1191年。
日本に禅宗を広めたことでも有名な『栄西』が”栄”から抹茶のルーツとなる製茶や喫茶法を持ち帰り、著したのが『喫茶養生記』。
そこには、「茶は養生の仙薬なり。延齢の妙術なり。」と記されている。
お茶はもともと薬として伝わり、何百年も前から栄養価の高い飲み物とし親しまれてきたのだ。

その効能は素晴らしく、なかでも『カテキン』の多さが魅力。
体内の活性酵素(ガンや動脈硬化の要因)の抑制、抗菌、抗ウィルス作用、虫歯・風邪・インフルエンザ予防など、人体への好影響は絶大である。
また、摂取カロリーがほぼゼロなので、いくら飲んでも問題ない。
“ダイエット効果”に期待して、パリではコーヒーよりも日本茶を飲む人のほうが多いそうだ。
世界からも認められる日本のお茶文化。
健康飲料と位置付けて、あなたも毎日の摂取を習慣化させてみてはいかがだろうか。

日本茶の種類とその特徴。

煎茶、玉露、抹茶、番茶、ほうじ茶……
日本茶と一言でいっても、その種類は豊富。
これらは、その”製造方法”や”加工方法”によって呼び名を変えている。
例えば、被覆(茶の樹に直射日光が当たらないようにする覆い)をして栽培されたものを『かぶせ茶』『玉露』『碾茶』。
被覆をせずに栽培したものを『煎茶』。
一番茶(茶の樹から出た一芯二葉)を摘み終えたあと伸びてきたものを『番茶』と呼ぶ。
また、この番茶を炒って加工したものが『ほうじ茶』、米と合わせたものが『玄米茶』となる。
これらの中から、3つの日本茶にスポットライトを当ててみよう。

1.煎茶

日本茶の代名詞ともいえる『煎茶』。
全流通量の約7割を占めており、最も慣れ親しまれた日本茶だ。
穏やかな陽気が気持ちよい初夏(5月頃)に1番はじめの茶葉が摘みとられ、これを『一番茶(新茶)』と呼んでいる。
冬の間に蓄えた栄養分を使って発芽した茶葉で、味・風味がとても豊か。
新茶を飲むと、ほんのり甘いのは旨味成分『テアニン(アミノ酸)』をたっぷりと含んでいるから。
日本茶のなかで、最も味のバランスがとれた美味しさを持っている。

2.玉露

最高級のお茶と称される『玉露』。
その美味しさの秘密は、新茶を摘み取るまでの20日間、茶畑を覆う被覆だ。
旨味成分『テアニン』は日の光を浴びると、苦味の素『カテキン』に変わる。
それを抑えるために被覆を行うわけだ。
その結果、テアニンの含有量が豊富に蓄えられ、まったりと濃厚な味わいが生まれるのである。
ちなみに、このテアニン。
脳をリラックスさせる作用がある。
そのため、ほっと一息つきたいときは玉露がオススメだ。

3.玄米茶

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Orbie(オビー) Yangさん(@orbie_yang)が投稿した写真 –

名前は玄米だが、使われているのは白米。
茶色になるまで炒ることで、あの独特の香ばしさが生み出される。

ベースに『番茶』が使われているため、安価でカフェインも少なめ。
ガブガブと飲んでも、お財布と身体、両方に優しい日本茶である。
ちなみに、玄米茶の起源がおもしろい。
その歴史は比較的新しく、昭和の初期。
京都の茶商が、鏡餅を汁粉にしたあとに残った餅の屑をみて、「なんとか上手く利用できないか……」と考えた。
そこで、試しに炒って番茶に入れて飲んでみると、なんともまぁ美味しいこと。
そこから玄米茶が生まれ、大阪の茶商が餅を米に代えて売り出したのだ。
玄米茶は一人の茶商の”もったいない精神”が生んだ、奇跡の賜物である。

おわりに

もしかすると、日本人よりも日本茶に注目しているかもしれない。
アニメ、マンガ、日本食など、日本文化をこよなく愛しているフランス・パリだ。
本格的な日本茶カフェがOPENしているなど、その人気ぶりは確かなもの。
日本人が目覚めの1杯にコーヒーを飲むように、パリでは抹茶を飲むそうだ。
日本人が昔から大切に守ってきた日本茶の文化。
ほっと落ち着きたいときに、あなたも嗜んでみてはいかがだろうか。

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