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暑さが怖いシーズン到来!! 改めて知っておきたい”塩”の歴史と重要性。

私達の体には、体重の約0.3%の塩が含まれている。
あなたの体重が70kgだとすれば、およそ200gにもなる計算だ。

普段、何気なく接している塩。
生まれてから、塩不足に悩んだ経験のある人は少ないと思う。
しかし、先に述べた通り、私達の体には塩分が含まれ、これらがなくなると生存できなくなる。
人間にとって、塩はかけがえのない大切な産物なのだ。

そんな塩について、あなたはどれほどの知識があるだろうか。
子供の頃に学んだかもしれないが、ほとんどの人が記憶にないだろう。
身近な存在だからこそ、しっかり理解した上で向き合うべき。
今回は、”塩”にまつわる様々な話を語ろうと思う。

塩の歴史を紐解いてみる

出典: Thoai / Shutterstock.com

現在、日本は世界有数の塩輸入国。
オーストラリアやメキシコなどでつくられる天日塩を輸入している。
その規模は、世界の塩の貿易量の約20%になるのだから驚きだ。

もちろん、日本でも古来から塩づくりは営まれている。
最も古いのは、”藻塩焼き”と呼ばれる製塩法。
作り方には諸説あるが、『万葉集』などの古書によると、「海藻を焼いて、その灰を海水でかためて灰塩をつくる」「天日干しした海藻の上から海水を注ぎ、藻の表面の塩分を洗い流すことで濃い塩水をつくる」などが考えられている。
現在でも、宮城県の御釜神社で”藻塩焼神事”が行われており、古い製法を守り伝え続けているそうだ。

その後、長い間続けられていたのが“揚浜式塩田”と”入浜式塩田”。
前者のほうが歴史が古く、桶で海水を汲み、塩浜にまき、濃い塩水をつくっていく。
NHK『朝の連続テレビ小説』の舞台となった”石川県能登半島”で有名な製塩方だ。
しかし、大変な労力を要するため、徐々に入浜式塩田へと推移していく。
塩の干満差を利用して海水を塩田に引き入れる工夫を凝らした方法で、約300年も採用されていた。

現在は、”イオン交換膜製塩法”が主流。
電気の力を利用して海水中の塩分を集める、テクノロジーを利用した方法。
あなたが日頃から食している塩も、この製塩法でつくられているだろう。

今回は日本の製塩法を紹介したが、岩塩や広大な塩湖を有する国では、それぞれの手法が根付いている。
産業革命後に世界一の塩生産国となったイギリスでは、チェシャー地方にある巨大な岩塩鉱山から塩を得ていたそうだ。

長い長い、塩の歴史。
それは、人間と共に歩んできた歴史でもある。
国内、海外を旅するとき、”塩”という観点でみるのも楽しみ方のひとつだと思う。

なぜ、カラダに塩は必要なのか?

体がダルい、食欲がない、頭痛がする……
そんな症状が現れたら、暑いシーズンに気をつけたい“熱中症”かもしれない。

脱水症状が主な原因の熱中症だが、解決策として塩分の入った飲料水を摂取することが大事とされている。
先に述べた通り、私達の体には多くの塩分が含まれているわけだが、運動したり、熱中症になったりすると、汗と共に塩分が排出されている。

そんなとき、普通の水を飲んでしまうとどうなるか?
体液の塩分濃度が薄くなってしまい、それを元に戻そうと体から水分を放出。
結果、脱水症状が進んでしまうというわけだ。

塩分が足りないと様々な不調が起こるが、過度に取りすぎるのもよくない。
体液の塩分濃度を一定に保つ過程で、高血圧や腎臓病、心臓病などが発症してしまう恐れもある。
日頃から塩っけのあるものばかり食べていると、遅かれ早かれ自分の体に何らかの問題が起こってしまう。
塩分と良い関係を保ちならが、バランスの良い食生活を心がけよう。

食用だけじゃない、塩の使い道

塩の使い道といえば、食用がメインと思いがち。
しかし、日本の塩の消費量のうち、料理や食品加工など、食用に使われるのは全体の約13%ほどだとされている。

最も多く消費されるのは、様々な工業製品の材料。
CD、かがみ、医薬品、ガラス、プラスチック、ティッシュペーパーなど……
私達が日常的に使っている物のほとんどに含まれている。
まさしく、塩さまさまといったところだ。

ちなみに、輸入される塩の多くは工業用。
食用に使われているものは、ほとんどが海水を原料とした国産である。

そのほか、日本の風習や儀式においても塩は登場。
お葬式に参加したとき、帰宅する際は玄関先で体に塩を振ってお清めをする。
葬儀場などでは出口に塩を敷き詰めている場合もあるそうだ。

また、料理店の門口に盛られた塩。
「お客が来るように」という縁起かつぎの意味。
いわゆる”盛り塩”という文化だが、その起源は古来中国にあるとされ、
「ある女性が皇帝の気を引くために自室の前に塩を盛ったところ、皇帝が乗っていた牛車の牛が塩を舐めるために部屋の前で止まった。
そうして、女性は皇帝から愛されるきっけけを掴んだ」
という逸話が残っている。

多岐に渡る、塩の使い道。
それと同じく、塩にまつわる人の物語に目を向けてみるのも一興だろう。

おわりに

水が無ければ、人は生きることができない。
それは間違いではないが、しかし、水だけでは私達は生存するのは難しい生き物だ。
先に述べた通り、体の一部分が塩で出来ている限り、それは避けて通れない事実である。

人間が生きる上で、塩は決して欠かせない。
近所のスーパーやコンビニで気軽に手に入る時代ではあるが、それを当然とせず私達はこの現状に少なからず感謝すべきなのではないだろうか。

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