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<オトナの旬食手帳>タラ食べればフク来る! 初雪に旬を迎える『タラ』の魅力を美味しく学ぼう。

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魚に雪と書いて、タラ(鱈)。
その字のごとく、極めて寒い時期に旬を迎える魚だ。
脂肪が少なく、とても淡白だが、鍋物や煮込み料理はあっさりとした大人の味わい。
旬を迎えたタラであれば、脂身の甘さも感じられる。
特に、新鮮な白子(精巣)とタラコ(卵巣)は、酒の肴にピッタリの珍味。
今冬、今週、ついつい食べたくなる小話を交えつつ、タラの魅力にググッと迫ってみよう。

美しい斑模様が、鱈の語源。

タラの生息域は日本各地。
なかでも、北海道、青森県、島根県、茨城県が主な漁獲場である。
アメリカ、カナダ、ロシアなどの輸入物が多く出回っているが、国産の新鮮なタラは美味で割高。
サケと並ぶ北国の魚として、重宝されている。
旬は、脂がたっぷりのる10~3月だ。

タラの語源は、皮の斑模様から”マ”が抜けた説が有力。
また、漢字の“鱈”は、お腹が雪のように真っ白、または、初雪の頃に獲れ始めることから当てられたと考えられている。
また、小ぶりのタラを『ぽんだら』、石川県で『スイボウ』と呼ぶなど、それぞれの名前があるのも面白い。

ちなみに、タラの精巣・白子は『菊子(キクコ)』と呼ばれる。
タラの産地である宮崎県石巻市の呼び方で、形が菊の花に似ていることから。
白子はクリーミーでコクがあり、高級品として扱われる。
国産物はポン酢をかけて刺身として、輸入物は鍋などに入れると美味しい。
一般のスーパーでも見かけるが、調理方法が難しいのと、新鮮な味には勝てないことから、専門店などで食べたほうが無難である。

正月太りに、タラで美味しくダイエット。

淡白・あっさり、THE 白身魚と言えるタラ。
実際、低脂肪・低カロリーでダイエット中の人にオススメの魚である。
タウリンを豊富に含んでいるため、コレステロール値の低下にも期待。
肝機能を強化するグルタチオンも多いため、日本酒などのアルコール類との相性が良い。
そのほか、ビタミンDの含有量も豊富で、カルシウムの吸収促進や歯・骨を丈夫にすることで骨粗鬆症予防にもなる。
がん・動脈硬化予防に効果があるビタミンA・Eも含んでおり、意外にもちゃんと栄養を摂れる魚なのだ。

消化・吸収に優れているため、体調の悪いときにも重宝される
なかでもタラを使った鍋『タラちり』はオススメ。
旬の白菜や長ネギなどと一緒に食べることで、バランスよく栄養を摂取できる。
また、煮物や焼き魚など、様々な調理法で食べられるのもタラの魅力。
旨み成分のイノシン酸やグルタミン酸の含有量が多いため、いずれも間違いなく美味しく頂けるのだ。

タラを食べれば、フクが来る?

地方によって、タラの食べ方は様々。
例えば、お正月のお節料理によく出てくる『棒鱈』もそのひとつだ。

棒鱈とは、タラの干物(棒鱈)が材料。
江戸時代以前から、北海道・東北地方における海産物を使った保存食のひとつだつた。
日持ちするため、船で関西方面に運ばれ、そこからお節料理やお盆料理として全国に広まったのだ。
お節料理に棒鱈が使われ始めた所以は、「たらふく(鱈福)食べられる」ことから。
もともとは保存食だったが、現在では縁起物のイメージが強いだろう

棒鱈は、タラの干物を水で戻し、濃いめに甘辛くじっくり炊き上げる。
京都では”おばんざい”としてお節料理に重宝。
また、海老芋と合わせる『いもぼう』という京料理も有名だ。
山形県では、内陸地方で摂取が難しいタンパク源のひとつとして親しまれ、今もなお県民に愛され続けている。

平野屋本家

京名物の『いもぼう』を食べられる老舗。
江戸時代中期に生まれた味を一子相伝で守り、300年経った今でも変わらぬ美味しさを提供し続けている。
文豪・吉川英治に「百年を伝えし味には百年の味あり」と称され、ノーベル賞作家・川端康成には「美味延年」と記したほど、由緒正しき京料理屋だ。
四条・河原町、八坂神社近くの円山公園内にあるので、”ほんまもん”の味に舌鼓してみてはいかがだろうか。

住所:〒605-0071 京・東山祇園円山公園内(八坂神社北側)
電話:075-525-0026
営業時間:11:00〜20:30(L.O.20:00)
定休日:年中無休
http://www.imobou.com/
(写真)
https://jp.fotolia.com/id/100399849

タラは汁物も美味い。
郷土料理のひとつとして、青森県では『じゃぱ汁』、山形県では『どんがら汁(寒鱈汁)』が有名だ。
じゃぱ・どんがらは、両方ともマダラの”アラ”のこと。
特に、山形県のどんがら汁は、アラだけでなく、白身、白子、心臓、肝、胃、腸など、全ての部位を一緒に味噌仕立てで煮込む。
タラの美味しさを一度に味わえる、山形県・庄内地方を代表する贅沢な汁物なのだ。

山形県長屋酒場

「ここ一軒で山形県」のキャッチフレーズが印象的。
どんがら汁はもちろん、『芋煮鍋』『麩のからあげ』『だし豆腐』など、山形県の名物料理・郷土料理を惜しげもなく提供している。
各地から集めた地酒も、見逃せないポイントだ。
東北地方の花笠まつりで歌われる、日本の民謡『花笠音頭』を生演奏で聞かせてもらえるのも粋な計らい。
山形県を骨の髄まで味わいつくすことができる。
食べる場所に迷ったら、『山形県長屋酒場』でキマリだ。

住所:山形県山形市香澄町1-8-8
電話:023-633-9005
営業時間:17:00~24:00
定休日:なし
http://marutomisuisan.jpn.com/nagaya-yamagata/#tenpo

おわりに


地元のスーパーなどで、1年を通して売られているタラ。
自宅で食べるなら、ムニエルにしたり、長ネギや生姜のみじん切りと合わせて『つみれ』にし、お味噌汁やお鍋にするのも美味しい。
とはいえ、新鮮なタラを食べるため、やはらい専門店を利用するのがオススメだ。
特に、白子は自宅で調理するのが難しい。
また、少々焼き目を入れた白子は香ばしくてトロトロで美味。
店主に調理方法を頼めるのなら、お願いしてみるのもひとつだ。
あまりお店でタラを食べた経験はないかもしれないが、淡白であっさりとした味わいだからこそ、本当の美味しさを自身の舌で確かめてほしい。

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