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変わりゆくTOKYOを感じる…「東京」をテーマにしたアート/写真展3選

ふだん東京に住む/働く人にとって、この都市の変化を意識的に感じることは少ない。
しかし、東京は確実に変化している。

おそらく他の都市と比べても早いスピードで変わっているはずだ。
そんな「東京」をテーマにしたアート/写真展が増えている。
今回は「アートと写真で見る東京」をおすすめしたい。

1.東京アートミーティングⅥ “TOKYO” - 見えない都市を見せる

イエロー・マジック・オーケストラ  1979年 © Photo by Masayoshi Sukita

“文化都市としての東京”をテーマに、さまざまなクリエイターがとらえた東京を見せる企画展。
1980年代、東京は世界的に注目される華やかな文化都市であった。
サブカルチャーやポップカルチャーの豊かさに、アートの文脈を交差、リミックスして新しい文化を生み出す東京の創造力がそこで一度花開いたのだ。
そしていま、東京は文化都市としてどのような姿を見せているのだろうか?

出品作家はYMO+宮沢章夫、蜷川実花、スーパーフレックス、ホンマタカシ、サーダン・アフィフ、岡田利規、目【め】、EBM(T)、林科、松江哲明、ほか計51組。
特におすすめは、蜷川実花による「自己演出の舞台装置」。
1980年代前半の“竹の子族”から、マハラジャ、ゴスロリ、現在のインスタグラム写真がならび、「ファッションの変化で見る東京」を感じることができる。

日時:2015年11月7日(土)~2016年2月14日(日) 10:00~18:00
     *入場は17:30まで。毎週月曜日は休館日。
会場:東京都現代美術館 企画展示室1階、3階
   東京都江東区三好4-1-1
入場料:一般1,200円/大学生・専門学校生・65歳以上900円/ 中高生700円
HP:http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/TAM6-tokyo.html

2.ハラドキュメンツ10 佐藤雅晴 ― 東京尾行

佐藤のアニメーションは、実写映像を忠実にトレースする(写し取る・なぞる)ことによって作られる。
身近な人々や身の周りの風景をビデオカメラで撮影し、パソコンソフトのペンツールを用いて、「何かを強調することも、筆跡等を残すこともしないで、なるべく撮ったものに近づけるように」 一筆一筆“描いて”いく。
油彩画を一枚完成させる以上の膨大な時間と労力を費やし、カメラの目が捉えた日常をただただトレースし、何百ものコマを作って仕上げたアニメーション――この無意味とも思える作業の果てに微かに現れる実写との差異が佐藤作品を特別なものにしている。

彼の作品の前では誰もが一瞬戸惑いの表情を見せるが、それは普通の風景かと思われた映像に違和感を覚え、落ち着きどころを求めて目も心も揺れ動くためだ。
その違和感から、佐藤の作品に孤独や不安を見る人もいれば、ノスタルジーを感じたりユーモアを見出したりする人もいるなど、作品の解釈は実に様々。
解釈の多様さは、日常そのものがもつ複雑さや多義性の表れとも言えるかもしれない。

最新作『東京尾行』は、トレース=尾行という新たな認識の下、2015 年の東京を歩き回り撮影した映像を基にしたアニメーションだ。
国会議事堂、工事現場の油圧ショベル、歩道橋を渡る人、アイスクリーム、路地裏の猫など、東京の象徴的な場所や何気ない光景・気配を描いている。

「東京尾行」12チャンネルビデオ、2015-2016年 ※本展メインビジュアル
日時:2016年1月23日(土) ~ 5月8日(日) 11:00~17:00
   *祝日を除く水曜は20:00まで/入館は閉館時刻の30分前まで
   *休館日:月曜日(祝日にあたる3月21日は開館)、3月22日
会場:原美術館 ギャラリーI、II、他/ 東京都品川区北品川4-7-25
入場料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円
HP:http://www.art-it.asia/u/HaraMuseum/kcfx2nj7uzpyv8gevzty/

3.キヤノンギャラリー 本城 直季 写真展:東京

実在の風景を独特のジオラマ写真のように撮影した写真集「small planet」で木村伊兵衛賞を受賞した本城直季の写真展。
本城氏が「建造物の乱立する東京」の街を俯瞰して空撮した作品約50点を展示する。
新しい高層ビルや工事中の建物などをジオラマ写真のように撮影した作品は、経済の鈍化や人口減少に逆らい変わり続ける東京の街が、日常に住む場所でありながら仮想空間かのような世界だということを想起させる。

本城は公式HPに、こんなメッセージを寄せている。

久しぶりに展望台に登って東京の街を俯瞰するとまた知らない高層ビルが建っていた。
工事中の建物もいくつか見えた。もう経済は10年以上も停滞していると言われ続け、人口もこれからさらに減少すると言うのに東京の景色はそんなことは意に介さず変わっていく。
展望台から東京の街を俯瞰して見ていると、どこまでも果てしなく続く密集した建造物の景色に圧倒され、まるで模型の世界のような仮想空間にいる錯覚に落ち入る。
自分たちが日常として住んでいる場所は、紛れもない実世界だが、半分は人工的に作られた仮想空間のようなところに住んでいるのだと改めて実感する。

会期中の2月13日(土)には、ゲストに飯沢耕太郎氏をむかえトークイベントが行われる予定だ。
会場はキヤノン S タワー3階 キヤノンホール S。
入場料は無料だが下記HPより申し込みが必要。

日時:2016年2月12日(金)~3月28日(月) 10:00~17:30
   *日・祝日とキャノン休業日は休み
会場:キヤノンギャラリー S/東京都港区港南2-16-6 キヤノンSタワー1階
入場料:無料
HP:http://cweb.canon.jp/gallery/archive/honjo-tokyo/index.html

おわりに

東京を歩いていて、いつも思うことがある。
それは「街は人がつくっている」ということだ。
渋谷、六本木、高円寺、浅草……そこを歩いている、そこに住んでいる人が、その街の雰囲気をつくりあげている。
2020年の東京オリンピックに向けて、ますます「TOKYO」は変化していくだろう。
逆に言えば、いましか見ることのできない東京が、そこにあるのだ。

アート展や写真展に行くと、私たちは普段いかに「見えているものをキチンと見ていないか」ということに気づかされる。
きっとそこに新たな発見や、創造力の源があるはずだ。

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