江戸漁師が生んだ賜物。郷土料理100選のひとつ”深川めし”を食すべし。

農林水産省の郷土料理100選。
そのひとつに認定されているのが、深川めしだ。
ざく切りしたネギと生のアサリを味噌で煮込み、炊き立てご飯にぶっかける。
江戸時代、深川浦（現在の江東区付近）で生まれた漁師飯で、簡単、迅速、美味の3拍子が揃った、江戸を代表する郷土料理。
今でいう、ファストフードのようなものだったらしい。
『鬼平犯科帳』などで知られる作家・池波正太郎も大ファンの一人。
東京に住んでいるのなら、東京に訪れたのなら、一度は食べておきたいところだ。
今回は、都内に絞って深川めしを味わえる、オススメのお店をご紹介しよう。

深川釜匠

stretch324さん(@stretch324)が投稿した写真 – 2016 5月 28 10:47午後 PDT

地下鉄「清澄白河駅」から徒歩2分。
あさりと秘伝の出汁で煮込んだ”ぶっかけ丼”は、熱々のご飯に旨味エキスがたっぷり染み渡り、スイスイと食べ尽くしてしまえる。
同店の特徴は、生卵が1個トッピングされていること。
あっさりとした出汁にコクが加わり、今までに食べたことのない丼ものとして夢中になってしまうはずだ。

深川宿

YOUさん(@youyu_cc)が投稿した写真 – 2016 6月 25 12:08午前 PDT

深川めしは、大きく2つに分かれる。
たっぷりの出汁をご飯にかける”ぶっかけ”と出汁で米を炊く”炊き込み”だ。
同店では両者の違いを楽しめるセットメニューがオススメ。
関東味噌と信州味噌を独自に調合し、決めてとなるアサリは江戸前のものをはじめ、各産地から取り寄せ。
いずれも冷凍物は一切使っておらず、新鮮さにこだわっている。
最近、東京メトロのCMにもタイアップされた人気店。
周辺観光の折に、話題性の高い店舗で深川めしを頂いてみては？

姉御家

深川姉御家さん(@fukagawaanego)が投稿した写真 – 2016 5月 17 5:21午前 PDT

深川めしの常連者。
少々変わり者を頂きたいときにオススメなのが、『姉御家』だ。
地下鉄「門前仲町駅」から徒歩6分。
夜のみ営業している居酒屋形式で、小ぢんまりとした家庭的な雰囲気が心地よい。
こちらで頂けるのは、深川カレーオムめし。
じっくりと煮込んだあさりと出汁を卵でとじて、ご飯の上にぶっかける。
そこに大胆にもカレーをかける、同店オリジナルの深川めしだ。
カレーは大人の辛口で、甘い出汁によく馴染む。
門前仲町〜清澄白河エリアで夜ご飯に迷ったら、ふらりと立ち寄ってみてはいかがだろうか。

おわりに

深川めしを食るために江東区を訪れたら、是非とも立ち寄って頂きたいのが清澄白河にある『深川江戸資料館』。
江戸時代の深川の街並みが再現されており、住んでいた庶民の暮らしぶりを垣間見ることができる。
さながら、江戸時代にタイムスリップしたかのようだ。
深川めしに関する記述もあるので、まずは資料館を訪れてからお店に足を運ぶのもオススメ。
より深く味わうことができるはずだ。