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急がば寝かせろ?伝わるための「整理」と「熟成」の5つのステップ

社内資料・企画書・メール…ビジネスは、日々アウトプットの連続だ。
それらがタスクの嵐と化している人も少なくないはずだ。
しかし、そのアウトプットに対し上司やクライアントから「内容が分からない」「イマイチ」だとクレーム。
いざ見直すと【何も伝わらない】と気づかされる。

一からやり直しを命じられた、プレゼンで上手く話せなかった、メールで誤解を生んだ…
そんな経験は誰でもあるのではないだろうか?
結構、時間をかけて丁寧にやったのに…なぜこのようなことが起るのだろうか?

全てのビジネス・コミニケーションにおいて最も重要なのは【伝わる】ことだ。
留意すべきは「伝える」と「伝わる」の違いである。

物事がうまく運ばない大半の原因は、“伝えたつもりが伝わっていない”からである。
労力をかけたアウトプットが失敗に終わるのも同様。
作業に捕われ、肝心な【伝わる】を軽視しているからではないだろうか?

伝わらない要因は、テクニックではく「手順」だった。

頭の整理がつかないまま、カタチにしようとしていないだろうか?
闇雲に書き出せば、右往左往してまとまらず、ふり出しに戻ることにもなる。
そこで、「伝わる」を重視する時にオススメしたい手順をご紹介しよう。
資料もメールも、時間に追われるあまり「急がば回れ」に見る失敗は少なくない。

1.箇条書きで整理をつけよう

まず、「相手の要望」と「伝えるべきこと」を「箇条書き」にする。
文章やレイアウトは考えず、書き出してみよう。

ここで重要なのは、「相手が求めていること」をきちんと書き出せるかどうかだ。
とかく、自分が伝えたいことを重視してしまいがちになる。

やり直しやクレームの最たる原因は、相手の要望との“ミスマッチ”である。
相手が欲しい情報が抜け落ち、不要なことが多いなどだ。

伝えたい情熱は大事だが、【伝わる】そのジャッジは、あなたではなく相手である。
それを踏まえて「要望」と「施策」を洗い出してみよう。

2.構成を考えよう

「構成」とは、要素をブロックごとにまとめて組み立てていくことだ。
ビジネス文書にもストーリー性が必要だ。

だが、小説のような起承転結とは異なり、「早く分かりやすい」ことが大事である。
先の箇条書きを、どう組み立てたら伝わるのか「順番」を考えてみよう。

構成の段階ですべきことは、

・見出しをつけて、アウトラインを作る
・箇条書きをブロックごとに当てはめていく
・情報やデータを取捨選択し、過不足がないか確認する
・順番を再検討する

「伝わる」ためには、自分が上司だったら?…取引先だったら?…など、読み手と立場を逆転させてみる。
相手が「良く分かった」「やってみよう」と思うことを想像しながら、流れを考えてみよう。

3.実際の作業にかかろう

構成が出来たら、ここから本格的な作業に入ろう。
箇条書きに文章の肉付けをする。
一行が長文になり過ぎないよう読みやすさを考慮しよう。

整理と構成が終わっているので、アウトラインに沿って仕上げの作業に集中することができる。
文章の意味付けやデータの挿入も、大きなブレや迷いがなく進められるはずだ。

いきなり作成作業から入るのではなく、構成までの下ごしらえをしっかりやる。
だからこそ、作業時間の短縮に繋がるのだ。

4.寝かせてみよう

出来たものは、一日「寝かせる」習慣をオススメする。
メールでも数分でいい、寝かせてみよう。

書いている時は主観が強くなり、独りよがりなっていることが多くなる。
「俯瞰」して全体像を見ることが大切である。
翌日見てみると、陳腐に見えたり、思わぬミスに気づくことがある。
寝かせることで理性的になり、表現やアイディアも作成時とは異なる視点が生まれるものだ。

あらかじめ寝かせる時間もスケジュールに組み込むようにしよう。
これは、決して時間のロスではない。
やり直しやクレームを防ぐ近道として「急がば寝かせろ」を心得よう。

5.読み直してみよう

読み直しは、紙ベース、自分にテストメールをして見るなど、形を変えてみよう。
声に出して読むのもオススメだ。リズムの良し悪しは、伝わりやすさのチェックになる。

最終ブラッシュアップは、疑いやツッコミを入れてみるとよい。
・読み手にとって分かりやすいか?
・説得力、納得感があるか?
・感情が動くか?

プレゼンで話す相手や、その資料やメールを読む人は、あなたではない。
だからこそ「作業者から俯瞰者になる」必要があるのだ。
「俯瞰」の視点を持つことは、あらゆるシーンで役に立つはずだ。

おわりに

今、多くの企業で「働き方改革」が問われている。
働く時間は減っているが、質や量は一向に減らない。
その矛盾に多くの方が悩み苦しんでいることだろう。

では、本当の無駄とはなんだろう?
伝わらないメール、誤解やクレームの後処理、資料のやり直しではないだろうか?
ならば、1回で「伝わる」ようにすることが、最も急ぐべきことであり、優先すべきことだろう。

今あなたの時間がかかってることを俯瞰してみよう。
きっと、整理をつけず、手順を踏んでいないことが敗因の1つではないだろうか?
この5つのステップを改めて見直して欲しい
さらに1~5には、会社やパソコンの前にいなくとも可能なことはいくつもあるはずだ。

「伝える」から「伝わる」になれば、間違いなく効率化に繋がるはずだ。
【伝わる】ためのメソッドが、あなたの働き方改革のヒントになれば幸いだ。

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