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今さら聞けない鍋のキホン知識…これでアナタも「鍋奉行」

いよいよ鍋のシーズンだ。
「ご自宅で鍋パーティを!」と目論んでいる人も少なくないだろう。
湯気を囲んで心身ともにあったまる鍋は、コミュニケーションを深めるにも最高だ。
多様な鍋料理は、一冬に何度食べても飽きないという人も多い。

ひとりでもみんなでも楽しめる、簡単な料理とも思える「鍋」だが、実は奥深い。
ちょっとした間違いで、台無しになることもある。
より美味しい鍋を楽しむための、ポイントを押さえておこう。

まずは「土鍋」を

すき焼きやしゃぶしゃぶなども鍋料理であるが、本来すき焼きには“鉄鍋”、しゃぶしゃぶは“銅鍋”で作るのが基本とされる。
一般的な鍋料理には、「土鍋」が最適だ。
土鍋は金属の鍋とは異なり、熱伝道は遅いが、いったん熱くなると冷めにくい。
熱が鍋全体からゆっくり中身に伝わっていくため、じっくりとうま味を引き出し、味も染み込みやすい。
余熱でも火が通るため、鍋の後の楽しみである雑炊にも最適なのだ。
おいしい鍋を楽しみたい。そんな方には、土鍋を持っておくことをオススメしたい。

おいしい鍋の基本

1.下ごしらえ

鍋によく入れる白菜は、そのまま切って入れるより、一枚ずつ剥がし、芯の部分をあらかじめ2~3分ゆでてから、全体をさっとゆでて、水気を切っておく。
これをしておけば、鍋に入れた時にすぐに火が通って出汁も吸いやすい。
余計な水気が出て味が薄まるのを防ぐ効果もある。
肉は、さっと熱湯をかけて「霜降り」にしておく。
魚介には、塩や酒を降って臭みを抜いておく。
たったひと手間で、間違いなく美味しくなる。

2.具材を入れる順番

鍋が沸騰してきたら、何から入れるのか順番を覚えておこう。

①鶏肉や魚などダシが出るもの
②根菜類など火が通りにくいもの
③白菜、しらたき、豆腐、生シイタケなど
④牛肉や豚肉など固くなりやすい肉や、エノキ、葉野菜など火が通りやすいもの

これらを知らずに適当に入れると、旨味や食感を引き出せず、残念な味になるため注意したい。

3.火加減

グツグツ煮だった鍋は美味しそうに見えるが、煮えすぎると素材のおいしさは半減する。
食感はもちろん、旨味もとんで味が落ちてしまう。
煮立った後は、弱火にするのが基本。
新しい材料を加えた時は、いったん強火にし、沸いてきたら中火から弱火にする。
おいしい鍋は、火加減の調節がとても大事だ。

4.アク取り

材料の渋み・えぐみ・臭みが灰汁(アク)として泡のように出てくるが、実は、煮立ってきたときの最初の泡は「旨味成分」だ。
最初の泡はすぐに取らない。せっかくのうま味を取り去ってしまわないようにしよう。
5分程度煮立ててから出た泡はアクとして取り、その後はいちいち取る必要はない。
少し溜まったら、まとめて丁寧に取るのがポイントだ。

日本全国の鍋5選

鍋も、その地域の産物や文化が色濃く反映される伝統食だ。
あなたが想い浮かべるのは、どんな鍋だろう。

【北海道】石狩鍋

北海道料理 北新地 太田さん(@kitasinti_ota)が投稿した写真

石狩鍋は、鮭(さけ)をメインにし、野菜や豆腐などを味噌仕立てで煮込む。
秋になると石狩川に鮭が遡上し鮭漁が盛んだったため、もともとは漁師の賄い料理として、新鮮な鮭をぶつ切りにして野菜と煮たのが始まりであった。
その後、地元の割烹料理店がアレンジし一般に提供し始め、今では鍋の代表格に。
基本的には味噌味だが、お好みでバターや牛乳を入れるとまろやかになり、最後に山椒を加えると味がキリッと引き締まる。

【青森】じゃっぱ汁

Monjiro's Kitchenさん(@monjiroskitchen)が投稿した写真

「じゃっぱ」とは、津軽弁で雑把(ざっぱ)のこと。
大雑把とか残り物などの意味から、ぶつ切りにした魚の頭や骨や内臓などの「アラ」まで使って、大根、にんじん、糸こんにゃく、豆腐などを一緒に煮込み、味噌や塩で味付けする。
一般的には「あら汁」と言われるものだが、魚の肝も溶かし込むため、濃厚なコクと旨みが特徴。
最後に、ネギを鍋一杯になるくらい入れれば出来上がり。

【山梨】ほうとう

HARUMI はるみさん(@harumi422w)が投稿した写真

「ほうとう」の名の由来は諸説あり、奈良時代に中国から伝えられたうどん粉を水で練って切った「饂飩(はくたく)」が起源とされる。
また、武田信玄が陣中食として、具材を自らの刀で刻んだ「伝家の宝刀」が当て字という説もある。
ほうとうは、麺は小麦粉を練った生地だが、うどんとの違いは塩を練り込まないこと。
幅広の太麺と、季節の野菜を味噌仕立てで煮込む。
かぼちゃ、人参、白菜、里芋、じゃがいも、しいたけ、ねぎなどたくさんの野菜を入れるのが特徴。

【大阪】はりはり鍋

yuさん(@aloha__yu)が投稿した写真

「はりはり」とは、水菜の「パリパリ」という食感を意味するとされている。
捕鯨が盛んだった頃、鯨の肉と京野菜の水菜を煮込んだ料理が、近畿地方ではよく食べられていた。
水菜は肉の臭みを消す効果もあると言われ、鯨との相性がとてもいい。
現在は、鯨の代わりに豚肉で代用することも多い。

【博多】水炊き

Ryo Karikomiさん(@ryokrkm)が投稿した写真

水炊きは、水から骨付きの鶏を煮る料理で、別名「博多煮」ともいわれる。
シンプルに鶏の出汁のきいたスープを味わうものだったが、野菜など具材も豊富な鍋料理となった。
鶏とは別に鶏ガラや昆布だしを使用することもあるが、いずれもス―プは鶏の出汁がたっぷりで旨い。
まずはスープだけを、塩やネギで味わうのが「水炊き」の醍醐味。
煮込んだ鶏肉をポン酢などで味わい、残ったスープで締めに雑炊は定番。
全国的に人気の鍋だ。

おわりに

鍋を囲んだ際の面白エピソードは尽きない。
人柄が垣間見えるともいわれ、“鍋奉行”や“アク代官”、食べるだけなら“待ち奉行”など、うまい例えがされている。
“モテる鍋奉行”は、さりげなく手は出すが、余計な口は出さない…そんな粋な人なのだろう。
美味しい鍋を作れば、自然とみんなが笑顔になる。
雰囲気も美味しさの大切な要素だ。
家族、仲間、彼女と囲む際、アルミ製の鍋でも鍋料理は可能だが、「土鍋」と「アルミ製」では、美味しさだけではなく、見た目も大きく異なるだろう。
もう冬はすぐそこ… 楽しい冬を演出するための道具として、土鍋を手に入れてみることから始めてはどうだろうか。

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