オムツの着用必須!恥も外聞も、かなぐり捨て禁断の魚「インガンダルマ」を喰らえ!
トロ、ブリ、サーモンetc……
脂の乗った刺身で一杯、至福の一時だ。
しかし、世の中にはもっともっと濃厚で味わい深い魚が隠れ潜んでいる。
その名も「インガンダルマ」。
スーパーや魚屋、普通の飲食店では、お目にかかることができない幻の魚だ。
「それでも食べたい!!」
熱烈なファンはその味を求め、遥か沖縄へと旅立ち、ときには自ら竿を振るい、果てには恥も外聞も捨てオムツに足を通す…。
今回は、大の大人をココまで狂わせる、禁断の魚「インガンダルマ」の魅力に迫りたいと思う。
深海のモンスター! 顔は怖いが、味は美味い!
実は「インガンダルマ」は正式名称ではない。
「バラムツ」「アブラソコムツ」を総称した沖縄・大東諸島の方言だ。
どちらも成長すれば体長1メートルを超える大型の深海魚で、その姿はさながらモンスター!
夢にでもでてきそうな程、恐ろしい顔をしているが、それとは裏腹に味は絶品!
大トロを遥かに超える脂の乗りに、ブリのようなしっかりとした歯ごたえ、白身魚というよりむしろ貝に近いような濃いミルク色が特徴だ。
しかし、どんなに美味しくても食べ過ぎてはいけない。
一般的に、3枚までが安全、5枚までが限界と言われているのだ。
インガンダルマを食べるときの必需品、オムツ。
なぜ制限があるのか?
それ以上食べると大人としての尊厳が粉々に砕け散ってしまうからだ。
下世話な話だが、お尻から漏らしてしまうのだ。オイルを。
脂が乗っていて美味しいインガンダルマだが、実はその脂はワックスエステルと言う人体では消化できない油脂成分。
そのため、食べ過ぎると消化できなかった油脂が、肛門からそのまま漏れ出してしまうのだ。
それも何の予兆もなく、突然だ。
便意を感じてからトイレに駆け込めばいいや、なんて悠長に構えている暇はない。
気がついたときにはもう手遅れだ…。
そのための予防策が、オムツ!
何を冗談をと笑う人もいるかもしれないが、インガンダルマファンにとってこれは常識。
食べ過ぎた場合はオムツを履いて寝るらしい。
そして朝起きたときに思うのだ。
あぁ、オムツを履いていて良かったと。
インガンダルマを求めて……いざ、沖縄へ!
皮脂漏症という人体に悪影響を与えるインガンダルマ。
当然、お上も放っておくことはなく食品衛生法で基本的に販売禁止になっている。
そのため、インガンダルマを食べられる店は全国で2軒ほど。
そのうち一軒が沖縄・那覇にある。
禁断の魚を求め、食通たちが海を渡り「喜作」にやって来る。
TEL・予約 098-861-5501
住所 沖縄県那覇市前島2-18-6
アクセス ゆいレール/美栄橋駅より、徒歩9分
営業時間 18:00~24:00 夜10時以降入店可
定休日 日曜日
インガンダルマ以外にも大東寿司やナワキリなど大東島名物を堪能できる店だ。
沖縄へ旅行に行く際には、是非立ち寄ってみて欲しい。
最終手段、自分で釣る!
沖縄で食べられると言われても、そんな簡単に行けない…、
「だけど、どうしても食べたい!」
そんな人にオススメしたいのが、釣りだ。
実はインガンダルマ、沖縄以外、例えば静岡の海にも生息しているらしい。
更に、一般客向けの漁船も出ている。
電話 054-351-2127
所在地 静岡県静岡市清水区 北矢部町2-2-5 巴川河口
最寄IC 東名清水インターチェンジ(約10分)
駐車場あり(無料)
公式HP http://daihoumaru.jugem.jp/
販売禁止と言っても、自分で釣り、自己責任で食べる分には何ら違法性はない。
そんなに難しい獲物ではないらしいので、是非チャレンジして欲しい。
おわりに
インガンダルマは旨い。
しかし、尻からオイルでわかるように健康にはよくない。
しかも、沖縄に行かないといけなかったり、漁船に乗らないといけなかったり、オムツを履かないといけなかったりと、その刺身にありつけるまで非常に困難な道が待ち受けている。
正直、かなり面倒だ…。
だが、そんな道程もある意味最高のスパイス。
きっとその全ての苦労が報われるほどの衝撃がアナタを待っている。