ここは本当に日本か?ディープな熱帯植物の世界へ…新宿御苑 大温室に冒険。
近代西洋庭園を楽しめる国民公園「新宿御苑」。
新宿御苑の魅力は、それだけに留まらない。
今回は、新宿に訪れたなら必ず足を運んでいただきたいスポット「新宿御苑・大温室」を紹介。
日本設計プリンシパルデザイナーの篠崎淳氏が設計した新宿御苑・大温室。
2012年11月にリニューアルオープンし、その建て替えのために5年半の年月を要した意欲作だ。
この大温室の歴史は古く明治8年に遡り、約100㎡の小さな温室からスタート。
大正から昭和にかけては洋ラン栽培の黎明期を築き、昭和33年当時には東洋一の規模を誇る大温室に。
今回のリニューアルで、全面ガラス張り、外からでも緑生い茂る様子を確認できる構造になっているのだ。
建築マニアもチェックしておきたいスポットだ。
いざ、熱帯植物の世界へ冒険へ
中に一歩足を踏み入れると、むわっと蒸し暑い空気に包まれる。
南米アマゾンの熱帯雨林に迷い込んだかのような感覚だ。
出迎えてくれるのは、大きな「ビカクシダ」
まず、大きな「ビカクシダ」が出迎える。
その存在感に驚き、否応なく期待感が高まる。
更なる秘境へと今、歩みを進めていく。
鬱蒼と生い茂る木々が所狭しと自由気ままに枝葉を伸ばしている。
その力強さを感じ、こちらも自ずと活力が湧いてくる。
植物には人に元気を与える力があるようだ。
フルーツ・トンネルを抜けると…そこには
ゴレンシ(スターフルーツ)で出来たトンネルを抜けると、目の前には大きな池が広がっている。
水面に浮かんでいるのは「オオオニバス」。
スイレン科の水生植物で、成長すると直径3m以上になるという。
このオオオニバスの成長を観察目的に、リピートするのもありだ。
先に進み発見したのは、豪快に水しぶきを上げる滝。
室内で滝を見ることになるとは、夢にも思っていなかった。
そのダイナミックな姿に、あなたも圧倒されることだろう。
ユニークな植物達との出会い
あのネズミが由来?「ミッキーマウスノキ」
一見、小さな赤い実をつけた特色のない植物に見える。
この木の通称はなんと「ミッキーマウスノキ」。(正式名称はオクナ・セルラタ)
赤いガク片と光沢のある黒い実が、あの世界一有名なネズミを連想させるため、こんなニックネームがついたのだ。
実際、あなたとディズニー好きの彼女の目で、確認していただきたい。
得体の知れない白い物体は何だ!「サルオガセモドキ」
一見木の枝から生えているようだが、それは大きな間違い。
この白いひも状部分のみが「サルオガセモドキ」。
他の木に着床し、勝手気ままに垂れ下がる、何とも図々しい植物である。
だが、それも人間界で言うところの処世術。
生き残るための立派な戦略だ。
きっと、あなたの身近にいるアイツをフト頭が過ぎることだろう。
食虫植物「ウツボカズラ」
他者に頼らず、餌を捕食する食虫植物「ウツボカズラ」。
植物にも個性があり、その生き様がある意味その植物の性格を表している。
さいごに
大温室の高さは、約15m。
高低差のあるつくりや、高所に橋を架けている。
これらの演出で、植物を多角的に楽しむことができる。
少年時代にタイムスリップしたような高揚感。
男はいくら歳を重ねたって、結局のところ男子のままなのだ。
そうここは、童心に帰れるスポットなのだ。
是非、おもむくままに楽しんでいただきたい。
熱帯の植物を中心に約2700種を栽培し、絶滅危惧種の保全に力を注いでいるのが、現在の「新宿御苑 大温室」
童心だけでなく、気づけば知的好奇心も、刺激されてることだろう。
住所: 東京都新宿区内藤町11
営業時間:【温室】9:30~15:30(16:00閉館)
定休日: 毎週月曜日(※月曜日が祝祭日の場合は翌日)
年末年始(12/29~1/3)
電話:03-3341-1461
公式サイトURL: https://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/