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3割足りてない⁉「俺の役割」…男の役割を果たしたと安心するなかれ

“男の役割”を意識するのはいつからか?
兄弟がいる人は弟、妹が産まれた時「お兄ちゃんなんだからしっかりしてね」という親の言葉が最初の洗礼かもしれない。
兄弟間の”男の役割”は女性にも「お姉ちゃんなんだから」というフレーズがあるのでここでは省くことにする。

となると”男の役割”初意識は社会に放り込まれる保育園、幼稚園時代にさかのぼるであろう。
きれいな先生から「男の子は女の子をいじめちゃだめだよ。やさしくするんだよ」という”男は女を守れ論”がベールにかぶされて開始される。
絵本ではいじめられているお姫様を王子様が助け、ハリウッド映画でも美女をヒーローが救出する。ゲームしかりだ。

 男女共同参画基本法、男女雇用機会均等法が定められたが、女性より体格が大きい、力が強いということで男の役割は「女性を守る」というイメージがついて回って今を迎えている。

“男の役割”として思いつく事象をあなた自身も目をここで閉じて挙げてみて欲しい。
おそらく語尾に「ねばならない」という無意識のMUSTがつくはずだ。

・飲み会で遅くなった場合、女性を家まで(駅まで)送り届ける。
・重いものを運んでいる女性を見かけた場合、手伝う。
・野外活動では大工作業を担う。
・高い場所にあるモノを取ってあげる。
・遠距離ドライブでは運転を担当する。

挙げてみると体格、体力が勝っているから必然的にふられる作業的役割と言えないか。

飲み会で遅くなった女性が一人歩きすると痴漢や暴漢に襲われる可能性がある。
それから守ってあげるために送ってゆくというセオリーだ。
痴漢が出現すれば戦わねばならない。守らねばならない。

では、男ならではの作業的役割を果たしていれば女性は幸せなれるのか。喜んでくれるのか。愛してくれるのか。悲しいかなそうではない。

作業的役割であれば、女性でもできるのだ。

夜、襲われない工夫をすれば一人でも帰ることができる、重いものを小分けにして持つ、長距離運転もへっちゃら。
力仕事が女性にできないというのは嘘だ。
男性がするもんだと言われている作業は女性にとって不可能ではない。
職業で見てもわかる。女性のバス運転手、タクシー運転手、パイロット、プロレスラー、ボクサー、起業家、建築家…いるではないか。

ということは「これをすれば彼女が喜ぶ、妻が喜ぶ」と思ってやっていた”男の役割”は、思い上がりだったのか?

もちろん、今まで役割と思っていた作業的役割は超重要。
それすらしない男性は女性から見ると「あり得ない」なのだ。
むしろ、それ以上の作業的役割を求めている。特に結婚してからはそうだ。

共働きカップルが2015年には1,114万世帯、夫が勤め人で妻が専業主婦カップルは687万組。
20〜40代では正社員、パート労働含め妻が働くことがスタンダードとなっている。
これまで女性の作業的役割だった掃除、洗濯、食材調達、食事準備、回覧板回し、ゴミ分別など男性もやってよし、むしろしなければならない役割となった。

MUSTの役割は当然遂行し、その背後にある隠された役割に気づいてこそ彼女も妻も心から男性に感謝し、ますます愛してくれる構造ができあがる。
次回、MUSTの背後にある役割を具体的に解説してゆこうと思う。

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