数百万円の価値を無料でゲット!?…官公省庁が公開する報告書を有効活用すべし!
社会人になると日々、自己研鑽の必要性にかられる。
仕事中の情報収集はもちろん、帰宅後も資格取得に向けた勉強や、日頃のニュースをネットでチェックしている方も多いことだろう。
今回ご紹介するものは、購入すると数百万円かかるもの高価な資料・情報を「無料」で閲覧できる方法をご紹介しよう。
官公省庁が公開する報告書は
大手コンサル会社や広告代理店が受託して作成。
数多くの報告書作成は、官公庁はが大手コンサル会社や広告代理店に業務委託している。
経済産業省が2016年1月に実施した入札案件は6件あり、落札された金額の総計は約4,700万円にも及ぶのだ。
1つの報告書あたり平均800万円で作成している計算となる。
しかもその高価な報告書は、あらゆる手法で集められたビッグデータを収集し、それを元に客観的な分析がレポーティングされている。
この報告書は、インターネット上に無料公開される。
1つ例をご覧いただきたい。
この案件は海外技術の水準などを調査するものであるが、大手コンサル会社・野村総合研究所が受託しており、金額も984万円で落札されている。
これからのあなた自身のキャリア方針やビジネスプランを検討する上で、質の高いビッグデータ分析報告書を活用しない手は無いだろう。
活用例1)自らのキャリア方針に
報告書を使う方法はさまざまだが、その一部分をご紹介しよう。
自らのキャリア方針を検討していく方法である。
2016年6月10日、経済産業省から「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」が発表された。
http://www.meti.go.jp/press/2016/06/20160610002/20160610002.html
IT業界において人材不足が進んでおり、今後に至っては最先端のIT分野やセキュリティに関わる人材が大きく不足していくという結果が盛り込まれている。
この報告は、多くのITエンジニアやユーザ企業、さらには有識者会議などを開催した上でまとめられた資料である。
そのため、無料で公開されている意見記事よりもはるかに信憑性が高い。
あなたがITエンジニアであった場合、このような結果を知ることができたのであれば、現在までに経験してきた業務や、会社が行っている業務の方向性を見直し、市場から求められる技術を得るようなキャリアパスの修正を行うことができるのだ。
このような調査結果は、IT業界だけはなく他業界においても公表されている。
活用例2)事業の方向性を見直すきっかけに…
次に紹介するものは、自社の事業の方向性を見直すきっかけに使うものである。
通常であれば、ユーザのニーズの調査は自分で行う必要があるが、官公庁が代わりに実施し報告書を出している場合もある。
今回は「観光白書」を例にあげてご紹介しよう。
http://www.mlit.go.jp/kankocho/siryou/whitepaper.html
国土交通省では毎年「観光白書」という観光にまつわる報告書を200ページ以上にわたり作成している。
世界各国の観光事情から、日本の現状および来年度行う施策に関する説明紹介などが盛り込まれている。
その中に日本にどこの国から多く観光のために来日しているのかという統計が掲載されている。
最近、日本への観光者数が増え「外国人対策をしよう!」と戦略を企てている企業もあるだろう。
その戦略から、「外国人といえば英語だ!」という発想から英語対応を強化しようと思う方も多いはずだ。
ところが統計を見てみると、英語を使う外国人よりも、もっと近くのアジアから82%もの割合で来日していることがわかる。
そう、強化すべきはアジア人対策なのである。
このような報告書から、客観データを活用し、自社の事業の方向性を確認することができるのである。
おわりに
情報は簡単に収集できる時代だからこそ、惑わされることも少ないないはずだ。
だからこそ、信憑性が高い官公庁が公開している情報を活用していこう!
まれに報道機関でニュースとして取り上げられることもあるが、それはごく一部である。
ライバルが見落としている情報が埋もれている可能が高い。
また、政府はオープンデータへの取り組みを加速しており、下記のようなサイトを運営している。
http://www.data.go.jp/
ここには、官公庁が公表した報告書や統計情報の情報が集約して公開されている。
このような情報も活用し、あなたのキャリアや仕事に生かして、付加価値の高い仕事をしていこう。
まずは、気になる報告書が無いか日頃からチェックする習慣を心がけてみてはどうだろうか?