義務感で使ってない? 日本人の真心が込められた”挨拶”の由来を紐解く。
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自然と口から発せられる挨拶。
こんにちは、こんばんは、ありがとう、さようなら……当たり前のように使っているが、「なぜ、”こんにちは”を使うのか?」と不思議に思ったことはないだろうか。
幼少の頃から、「朝はおはようございますで始めましょう」と教育されてきた。
しかし、その背景にある意味や由来まで教わった人は多くないはずである。
とはいえ、いきなり使われ始めたわけもなく、それぞれの挨拶には使われるようになった由来があり、ちゃんと想いが込められている。
それらを知り、少しでも意識すれば、あなたの挨拶はより優しく、より重厚感のあるものへと昇華するだろう。
おはよう
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“お早くからご苦労様です”の略語と言われている。
早朝から働く人に向けてのねぎらいの言葉。
朝の決まり文句として、会社の決まりとして、義務感の上で使っている人が大半ではないだろうか。
しかし、ビジネスマンとして、その由来をしっかり把握しておきたいところ。
なぜなら、”おはようございます”と声をかけることは、“今日も一日、宜しくお願い致します”と伝えているのと同義だからだ。
同僚にも、上司にも、「会社に出勤してご苦労様です」「今日も宜しくお願いします」という親しみを込めて、朝の挨拶を行うようにしよう。
こんにちは
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“今日は、ご機嫌いかがですか”の略語。
昼間に初めて出会った人の体調や心境を気遣う言葉だと言われている。
挨拶のなかでも一番謎めいていたが、本来の意味を知れば納得がいく。
そして、それを知ったからには、使い心地も変わってくるだろう。
“こんにちは”には、相手を思いやる真心が込められている。
一人の大人として、一人の日本人として、決して軽んじてはいけない挨拶だ。
こんばんは
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“今晩は良い晩ですね”の略語と言われている。
夜間に初めて人と会うことが少ない場合、あまり馴染みがないかもしれない。
しかし、挨拶のなかで最も粋な意味が込められているといっても過言ではないだろう。
雲ひとつない満月の夜。
心地よい風に当たりながら散歩に出かけた日には、気分良く「こんばんは」と挨拶したくなるのも無理はない。
さようなら
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“左様ならば”の略語と言われている。
左様ならば私はこれにて失礼致します、という意味。
その場を後にするとき、深々と頭を下げて口にする挨拶。
その由来を知れば、なるほど言い得て妙だなと思う。
「おはよう」「こんにちは」と、挨拶をする人は多いが、「さようなら」といって後にする人はとても少ない。
最初が良くても、最後が疎かでは少々残念だ。
好印象を相手の胸に刻み込むためにも、帰り際の挨拶は特に丁寧に、親しみを込めて行うようにしよう。
ありがとう
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“有り難し”が語源といわれている。
有ることは尊い、難しい、当たり前ではない、という仏の加護を言い表した言葉。
感謝の意を込めて使うのは当たり前だが、なぜ感謝をするのかを考えたことがあるだろうか。
それは、それが起こったこと自体が奇跡に近いからだ。
当たり前ではない。
この世に生まれてきたことに対しても、私達は常に「ありがとう」と感謝すべきなのである。
おわりに
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挨拶をするとき、あなたはどのように声を発しているだろうか。
全く挨拶をしないのは問題外。
パソコンのディスプレイを見ながらボソッと呟いている人も、挨拶の仕方や向き合い方を改めるべきかもしれない。
挨拶は、礼儀・礼節を重んじる日本の大切な文化だ。
とはいえ、そんなに堅苦しく考えなくてもいい。
挨拶は相手を思いやり、相手にほんの少し幸せを与える行為である。
同僚や上司から笑顔で元気良く挨拶をされて、嫌な気分になった人はいないだろう。
むしろ、「今日も頑張ろうかな」と幸せになれたのではないだろうか。
挨拶は、人を幸せにする最も身近な手段。
今一度、自分の捉え方を見直してみよう。