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背後に潜むのはサイレントキラー?…健康バロメータ「血圧」を測る習慣のススメ

今日の血圧は? 
そう聞かれて、あなたは即答できるだろうか。
自分の体とはいえ、体重、視力、心拍数など、あらゆる数値は測らないと分からない。

20代と変わらない食生活、日々溜まるストレス、お酒、運動不足。
どんどんズレていくベルトの穴に、学生時代とは違う体の変化に気づいていながらも、なかなか生活を改めることなどできない。
だが、悲しいかな多くの人は、大病をして初めて健康のありがたみに気づくものだ。

そこでオススメしたいのが血圧を測る習慣だ。
血圧は、あなたの健康状態や病気の可能性を示唆する大きな手掛かりの1つとなる。
今回は、軽視できない血圧について迫ってみる。

そもそも血圧とは?

血液が全身に送られるのは、心臓が収縮と拡張を繰り返すポンプのような働きによるものだというのはご存じだろう。
血圧とは、血液が流れる時に、血管の内壁を押す圧力のことである。

血圧といえば「上」と「下」の2つの数値を聞くだろう。
上の血圧とは、心臓が収縮して血液を押し出すときの「収縮期血圧(最高血圧)」のこと。
対して、下の血圧とは、心臓が拡張して血液が戻るときの「拡張期血圧(最低血圧)」のことを指す。

血圧は、心臓から送り出される血液の量と、血管の硬さによって決まる。
健康維持に何かと血圧の数値が注視されるのは、生命維持には正常な血液循環が欠かせないからだ。

男性は特に注意!サイレントキラー「高血圧」

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高血圧とは、安静状態での血圧が、慢性的に正常値よりも高い状態になることだ。
上と下のどちらか一方でも持続的に高ければ、高血圧ということになる。

一般的に高血圧は、シニア世代に多くなる。
老化に伴い血管が硬くなる(動脈硬化)が起こりやすく、血液がスムーズに流れなくなり、血管にかかる圧力がより強くなるからだ。
だが、偏った食事をはじめとする悪しき生活習慣により、比較的若い世代にも同じようなことが起きている。
特に男性は要注意だ。
厚生労働省によると、30歳以降の男性の高血圧は約50%にのぼるという。
高血圧は、具体的には何が問題なのだろうか?
まず、高血圧には自覚症状がほとんどない。
初期の段階では通常の生活を送っている人が大半だ。
血圧を測らない限り知る由はないため、特に大きな異変がない限りは放置する。
そのうち、頭痛、めまい、倦怠感、動悸などが現れ、ある日突然、脳卒中や心筋梗塞などを招くことにもなる。
別名「サイレントキラー(沈黙の殺し屋)」と呼ばれるほど、軽視してはならない病の1つなのだ。

血圧を測り、自分の健康状態を知ろう

血圧は、せいぜい年に1度の健康診断でしか測っていない人がほとんどだろう。
だが、健康な人でも血圧は常に一定ではない。
測定する時間、環境、精神状態、身体活動などによって数値は変動する。
健康診断での数値が正常値だからと言って安心はできない。

高血圧の病院での診断基準は、上が140以上、下が90以上とされている。(単位はmmHg)。
ただし、診察室では緊張するためか、家庭で測定するよりも数値が高くなる傾向になることが判明。
よって、きちんと血圧を把握するには、毎日測定できる「家庭血圧」が推奨されている。
この場合の高血圧の基準値は、上が135以上、下が85以上。この数値を大幅に上回ることが続けば、間違いなくいずれ支障が生じるだろう。
働き盛りの男性にこそ、セルフコントロールの有効な手段として血圧測定を生活に取り入れてみてほしい。

血圧を知り、3つの習慣を心がける。

1.塩分控えめな食事

塩分(ナトリウム)を摂りすぎると大量の水を飲みたくなる。
体内の塩分濃度を一定にするためだが、同時に循環する血液量も増えるため血管壁への圧力が強くなる。
塩分の過剰摂取が血管に優しくないのは明らかだ。
ファーストフードにレトルト食品、ラーメンなどが主食となれば尚更だ。
急に薄味にするとストレスになるから、調味料のかけすぎやラーメンスープを飲み干さないなど、少しずつ積み重ねていこう。

2.ストレス解消

「カッとなると血圧上がるよ」と言われるように、古くから心理的ストレスと高血圧の関係は医学的にも証明されている。
脳からの興奮物質が血中に増えると、心拍数が増加し、血管に過度な負担がかかるからだ。
だが、もはやストレスを受けない生活は望めないだろう。
大事なのは、日々のストレスをうまく解消する術を持つことだ。
好きな音楽、香り、趣味、小旅行など、あなたが快適だと思うことをしよう。

3.有酸素運動

血圧対策に限らず、適度な運動が必要なのはいうまでもないが、運動習慣がなければ少しの工夫が必要だ。
特に男性に多いメタボ(内臓脂肪型肥満)は、運動不足によるところが大きいのは事実だ。
メタボと高血圧は直結している。
急に激しい運動や筋トレなど必要ない。
出勤や帰宅時には、少し早歩きをしたり階段を使う。
休日は散歩やサイクリングもいいだろう。
とにかく酸素を使ってエネルギーを分解する有酸素運動を心がけよう。
体を動かし、できるだけスマートなお腹回りにすることは、見た目の問題はもちろん、きっと気分もすっきりするだろう。

おわりに

病気には自覚症状がなく、発症した時には重症化していることが往々にしてある。
高血圧は、まだ病気を発症していなくとも、「かくれ○○○」とよばれるものが非常に多い。
隠れているものは、いつか姿を現すだろう。

急にお酒をやめたり、理想の食事などは無理でも、血圧の数値を知ることで、塩分控えめのランチにしたり、体を動かしたり、リラックスタイムを持つなどの習慣づけをさせるきっかけになるはずだ。
降圧剤などの薬に頼らなければならない生活は、できるだけ避けたいものだ。

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