生みの親は、野球界の巨匠? カツ&カレーのコラボが美味しい都内専門店!
カツカレーは、もはや一つの独立したメニューだ。
カツでもない、カレーでもない。
互いが互いを引き立て合う、奇跡のようなコラボレーションである。
現在ではほとんどのカレー専門店で見かけられるが、発祥は銀座にある1つの洋食レストラン。
野球界を牽引した巨匠の一言により、生まれたとされている。
カレー好きならぬ、“カツカレー好き”なら、一度は足を運びたいところ。
今回は、そんなカツカレー発祥の店と共に、都内のオススメ専門店をご紹介しよう。
「カツレツを乗っけてくれ」
まずは、カツカレー発祥の店をご紹介しよう。
東京都中央区銀座に佇む『GRILL SWISS 銀座スイス』。
昭和22年(1947)、帝国ホテルで修行を積んだ岡田義人が創業。
「高級料理だった洋食料理を多くの人に食べてもらいたい」という想いのもと、長らく常連客の舌を唸らせている老舗洋食レストランである。
この小さな店内で、今や定番中の定番である”カレー+カツ”のコラボが生まれたのだ。
生みの親は、野球ファンなら誰もがご存知の千葉茂(1919〜2002)。
選手引退後に巨人と近鉄の監督を担い、昭和55年(1980)には野球殿堂入りを果たした、謂わば野球界を牽引した巨匠の一人だ。
銀座で食事をする機会の多かった千葉茂は、銀座スイスの開店当初からの常連客。
そのとき、「カレーにカツレツを乗っけてくれ」の一言から、カツカレーが定番メニューとなった。
その名も、“千葉さんのカツレツカレー”、通称・チバカツである。
創業から60年余り。
元祖・カツカレーの味を継承し続け、現在に至る。
ちなみに、創業者・岡田義人の父親である進之助氏も超有名。
宮内庁御用達の老舗西洋料理店や首相官邸、国会記者クラブで総料理長を務め、吉田茂にも料理を提供したことがある。
カツカレー以外のも、そんな偉大な父の血を継いだ義人氏のメニューは間違いなく旨い。
常連必至の洋食レストラン・銀座スイスに、あなたも足を運んではいかがだろうか。
電話:03-3563-3206
営業時間:11:00〜20:00(L.O.19:30)※月曜は17:00まで
定休日:火曜日
http://ginza-swiss.com/
都内オススメ! カツカレーが旨いレストラン!
【神保町】キッチン南海
言わずと知れた、カレー激戦区・神保町。
80店舗以上のカレー専門店が軒を連ねるなか、50年以上も暖簾を掲げ続けているのが『キッチン南海』だ。
カウンター席・テーブル席、合計20席の小ぢんまりとした店内。
そこで頂くのは、肉・野菜・香辛料が溶け出した漆黒のカレー、そして、トッピングはもちろん、サクサクッとした大振りのトンカツだ。
見た目にも関わらず、マイルドな味わいが特徴。
グイグイとかっこむことができる。
神保町のカレーを語るのなら、キッチン南海は決して欠かせない。
電話:03-3292-0036
営業時間:11:15~16:00 17:00~20:00
定休日:日曜・祝日
http://tabelog.com/tokyo/A1310/A131003/13000612/
【町田】アサノ
カツカレーを極めたカレー専門店。
大量の玉ねぎを炒めるルー作りに10時間、ブイヨンスープをとるのに10時間、煮込み、寝かし、出来上がるまでに4〜5日間。
手のかけようが半端ないため、売れ切れ次第終了となる。
食べられるかどうかは、あなたの運次第というわけだ。
ご飯の上にドカッと乗ったカツは、オーダーを受けてから揚げるこだわりよう。
まさに、究極のカツカレーといっても過言ではない。
電話:042-729-7258
営業時間:
昼の部 11:30~14:00(LO:並んだ人まで)
夜の部 17:00~20:00(売り切れ終了)
定休日:水曜日と第2、3木曜(祝祭日と重なった場合は翌日に振替)※その他、休みあり
http://tabelog.com/tokyo/A1327/A132701/13006035/
おわりに
最初の一口目をカツにするか、カレーにするか。
カツカレーを食べるとき、いつも迷ってしまう。
カツを最初に食せば、ジューシーな脂の甘みを一層美味しく感じられる。
はたまた、「脂っこいのを空きっ腹に入れるのは気が引ける」という理由から、野菜代わりにカレーとご飯を食すのもアリ。
もしかすると、最初からカツ・カレー・ご飯のアンサンブルを奏でる人もいるかもしれない。
いずれにせよ、私達を幸福という名の迷路に誘ってくれることに違いはないだろう。
さてはて、明日はどこでカツカレーを食べようか。
今回ご紹介したお店を参考に、お気に入りを見つけて頂きたい。