どちらの”元祖”がお好み? 時々発症オムライス欠乏症を治める専門店。
時々無性に食べたくなる、オムライス。
子供にとってはご馳走で、大人にとっては懐かしい料理だ。
……とはいえ、「オムライスを食べよう!」と思っても、なかなか目ぼしいお店が思い当たらない。
そんな人も多いのではないだろうか。
そこで、今回は都内にあるオススメのオムライス専門店をご紹介。
さらに、“食の原点・歴史を辿る”をコンセプトに、オムライス発祥の物語も記しておこう。
より一層、オムライスの味が深まるはずだ。
元祖オムライスを名乗る、2つの老舗。
オムライスといえば洋食。
しかし、生まれはイタリアでもフランスでもなく、日本である。
西洋の食文化が入ってきて、一般庶民の間でも洋食が嗜まれるようになった時代。
日本人が日本人の口に合う洋食メニューを考えるようになり、オムライスもそのひとつというわけだ。
それでは、オムライスを最初に考案した店はどこだろう?
オムライス発祥を自称する店は沢山あるが、その中でも有名のが2つの老舗だ。
【大阪】北極星
大正11年に大阪市浪速区で開業した『北極星』。
多くの観光客で賑わう心斎橋筋の近くにある、歴史の長い老舗洋食店だ。
大正14年、先代・北橋茂夫が、いつもオムレツと白飯を食べている常連客を見兼ねたのがきっかけ。
「いつも同じメニューでは可哀想だ」と想い、マッシュルームと玉ねぎを炒めてケチャップライスにしたものを薄焼き卵で包んだ特製料理を提供したのだ。
それを食べた常連客は大喜び。
「美味しいやん! なんやこれ!」という問いに、「オムレツとライスを合わせてオムライスでんな」と返したことが、”元祖・オムライス”の誕生に繋がった。
ふわふわ卵に、濃厚なケチャップソース、THE オムライスを食べるためなら、大阪まで足を運ぶのも安い物である。
電話:06-6211-7829
営業時間:平日/11:30~22:00 土日祝/11:00~22:00 ※L.O. 閉店30分前
定休日:なし(12/31・1/1は休み)
http://hokkyokusei.jp/
【銀座】煉瓦亭
明治維新のど真ん中である東京・銀座で誕生した『煉瓦亭』。
池波正太郎など、数々の著名人が訪れたことでも知られている老舗洋食店。
看板メニューといえば大ぶりサクサクの元祖ポークカツだが、オムライスも超有名である。
卵・玉ねぎ・ミンチ・白飯を混ぜて焼いた物を従業員の賄い料理として作っていたところ、常連客が食べたいと申し出た。
一口食べれば、トロリとした食感に大喜び!
その後、”ライスオムレツ”、つまりは元祖オムライスとして看板メニューのひとつに数えられることとなる。
見た目は炒飯のようだが、全くの別物。表面だけが焼きあがり、中身は半熟トロトロなのだ。
こだわりのケチャップソースと絡めれば、「よくぞ賄い料理で止まらずに済んでくれた……」と感動するだろう。
電話:03-3561-3882
営業時間:平日11:15~15:00、16:40~21:00(土曜・祝日は20:45まで)
定休日:日曜日
https://www.facebook.com/ginza.rengatei
薄焼き卵に包まれたオムライスか、卵とご飯を一緒に焼いたオムライスか。
どちらが真の元祖なのか分からないが、どちらも病みつきになるほど美味しいのは間違いない。
是非、元祖の味を自分自身の舌で味わってみよう。
今日のランチにいかが? 都内・オムライス専門店 !
【東銀座】YOU
東京メトロ日比谷線「東銀座駅」から徒歩1分。
銀座にある老舗喫茶と風貌が心地よい『YOU』のオムライスは、一味違う。
ケチャップライスの上に乗っている卵が、ふわふわトロトロ。
実は、独自の濃度に調整したホイップクリームを使用しており、口に含んだ瞬間にトロけてしまうほど濃厚なのだ。
ランチタイムは混み合う人気店だが、ペロリと食べられるので回転が速い。
是非、足を運んで頂きたい。
電話;03-6226-0482
営業時間:11:30〜15:00 15:00〜20:00
定休日:年中無休(年末年始は休み有り)
http://www.kissa-you.com/
【恵比寿】チャモロ
1973年にOPENした老舗の洋食店。
看板メニューといえば、厚切りの牛タンがドカッと乗ったオムライス。
柔らかく煮込まれた牛タンに、ふわとろの卵、バターライス、そして、それらをガッチリまとめるデミグラスソース。
長年培ってきた洋食の技を一度に味わえるかのような、最高傑作である。
電話:03-3710-7631
営業時間:
月~木/12:00~14:30(L.O.14:30)
金・土/12:00~14:30(L.O.14:30)19:00~22:30(L.O.22:00)
定休日:日曜
http://tabelog.com/tokyo/A1303/A130302/13003160/
おわりに
洋食でもあり、日本食でもあるオムライス。
それが要因なのか、毎日食べたって飽きることがないほど、私達に馴染み深い料理である。
オーソドックスなケチャップで懐かしさに浸るか、いきなりワンランクUPするデミグラスソースで攻めるか、マイルド&クリーミーなホワイトソースでほっこりするか。
いずれにせよ、これからもずっと、私達の舌を唸らせるのは間違いない。