本の世界にどっぷり浸る。情緒溢れる、東京のブックカフェ

カフェと本は最高のパートナー。
おいしいコーヒーとともにのんびりと本のページをめくる時間は、これ以上ない至福のひとときだ。
しかし、本の世界にどっぷり浸れるお店は、実はあまり多くない。にぎやかなカフェではカップルの痴話喧嘩やおばさまの世間話についつい耳を傾けてしまうし、長居をすれば、店員の視線が気になってくる。本の世界を十分に味わうには、その世界に入り込める環境が不可欠なのだ。
そこで今回は、本を楽しむのに最適な都内のカフェを５つご紹介する。
どこも、本や文房具をテーマにし、独特の世界観を築き上げた個性的な場所ばかりだ。落ち着いて読書をするにはぴったり。ぜひ、気に入りの一店を見つけてみよう。

1.「書斎館」（表参道）

http://www.shosaikan.co.jp/

世界中の万年筆を扱うペンブティック「書斎館」に併設されたカフェ。
このお店の魅力は細部までこだわりぬかれたその世界観。コーヒー椀からスプーンまで、カフェで使われるものはすべて陶芸作家に制作を依頼したこの店オリジナル。
そしてカフェスペースのインテリアはアメリカの高級ホテルで使われていたものや大正時代のアンティークという徹底ぶり。どこか懐かしい雰囲気が漂う非日常な空間。本の世界に浸るのにはうってつけだ。

2.Brown’s Books & Café（下北沢）

http://brownsbooks.jp/booksandcafe/

カルチャー・マガジン「BARFOUT!」（http://www.barfout.jp/）を発行するブラウンズブックス編集部が週末に開くブックカフェ。
平日はイベントなど行われるスペースは、土日になるとブックカフェに変貌する。
このお店の魅力は、本棚にぎっしりと並べられたカルチャー雑誌編集部セレクトの文化系マガジンやヴィンテージ本。特に雑誌は最新号からバックナンバーまで豊富な品揃えである。なんとなく気になった本をぱらぱらとめくれば、思いがけない出会いがあるかもしれない。

3.森の図書室

http://morinotosyoshitsu.com/

平日は18時から夜1時のみのオープンという渋谷のオトナ向けのスペース。
このお店では、図書室という名前の通り5,000冊をほこるその蔵書から気に入った本を借りることができる。ふつうの公共図書館とは違ってお酒をのみながら本を読むもよし、友人と語り合うのもよし。
Wi-Fiも完備なので、作業をしたいというときにもうってつけ。年間￥10,800を払えば、席の利用が一年間完全に無料になる。非会員の席料もたったの500円なので、いちどお試しに訪ねてみてはいかがだろうか。
「森の図書室」詳しくはこちら>>

4.BUNDAN COFFEE & BEER（駒場）

http://bundan.net/

日本近代文学館内に併設されたカフェらしく、稀少本から日本文学の名作まで、店内に約2万冊の書籍を取り揃えている。
坂口安吾のチョコレートケーキ、寺山修二のエチオピア・モカコーヒー、村上春樹の朝食セット、梶井基次郎の「檸檬」パフェなど、文学作品にインスパイアされたドリンク・フードメニューもその魅力。大正を思わせるアンティークのインテリアは購入も可能。日本近代文学館で文学の世界に浸ったあとに、文豪気分で過ごしてみてはいかが？

5.マルノウチリーディングスタイル

https://twitter.com/readingstyle

旧東京中央郵便局が生まれ変わった東京駅前にある、日本郵便がてがける商業施設「KITTE」の４Ｆにある「マルノウチリーディングスタイル」。
ビジネス街にあるということもあり、ビジネス・パーソンの間で話題の本が豊富。でもビジネス書にとどまらず、大人の知的好奇心を満たす幅広い品ぞろえが魅力。
気になった本を購入前にコーヒー片手に読むことも可能。本だけでなく文房具やインテリアなどの雑貨も取り揃えているのもこのお店の特徴。
同じ誕生日に生まれた文豪の本をオリジナルブックカバーで装丁する「BIRTHDAY BUNKO」という魅力的な企画も。

　

上記の店に限らず、本をテーマにしたブックカフェでは、読書にちなんだイベントを定期的に行っているところも多い。読書会や作家のトークショーでは、参加者同士の交流もあり、思わぬ出会いがあることも。
ぜひ自分のお気に入りのブックカフェを見つけて、読書に浸っていただきたい。