山を「登る」ではなく「走る」トレイルランニング。初心者におすすめのコース4選
ここ5年ほどの間に、マラソンや登山がブームとなり、休日には自然の中で運動を楽しむ人が増えてきた。
そして今、マラソンと登山を掛け合わせた、トレイルランニング(通称、トレラン)が話題となっている。
山を「登る」のではなく「走る」。
山は頂を目指すだけが楽しみではない。トレイルランニングとは、陸上競技の一種で、舗装されていない道を走る競技である。
厳密に言うと、クロスカントリーとさほど違いはないが、日本ではトレイルランニングという呼称が一般的だ。
自然のド真ん中で、小さなバックを背負って、起伏のある山道を自分のペースで歩みを進める。
自然の中で焦るのは「不自然」。
息が切れたら休めばいいし、疲れすぎたら途中でリタイアしたってかまわない。
トレイルランニングは、フレッシュな空気を吸いながら身体を動かせる、まさに休日にぴったりな遊び。
ハマる人はもうどっぷりハマってしまう。
でも、どうやって始めればいいかわからない……
そんな読者にトレイルランニングの始め方と、初心者におすすめのコースを解説する。
必要なものはたったこれだけ?!
トレイルランニングに大切なことは「いかに気持ちよく走れる装備をしながら、大きな荷物を持たないか」である。
マラソンとは違って荷物を持ちながら走るが、登山のような大きな荷物を担いでいては、完走することはできない。
最低限必要なものは、走れる服装、シューズ、ザック、飲み物だけ。
夏なら、これに、帽子、サングラスなど。
ザックの中には、貴重品や簡単な着替えなんかがあると便利。
自分が見た景色を録画してくれるゴーグルも販売されており、テクノロジーによってトレイルランニングは年々その楽しみ方が進化している。
初心者にオススメコース4選
初心者のコースの決め手は3つ。
起伏の少なさ、足場の良さ、コースのわかりやすさ。
これらさえ押さえればOK。
あとは景色がいいとか、ゴール地点に温泉があるだとか、自分の好きなコースを選ぶことを勧める。
1. 「高尾山3号路」(東京)
距離:10km
所要時間:2時間
都内、新宿から1時間圏内にある、日本一植生が多い高尾山。
そこから奥高尾の城山まで行って、帰ってくる往復コース。
余分な体力を使わないためにケーブルカーかリフトでの登り、そこから自然研究路3号路へ。この道は激しい混雑がなく、起伏も少なく、まさに初心者向けのコースと言える。
折り返し地点の城山では十分に休みを取っておきたい。
02 「奥多摩むかし道」(東京)
距離:10km
所要時間:2時間
奥多摩駅から出発し、白髭神社を通って、水と緑のふれあい館まで続く道のり。
かつては、商人が行き交う宿場町として栄えた歴史もある。
とりわけ新緑のシーズンの景色が抜群で、とても気持ちの良いトレイルランニングが楽しめる。
ゴール地点に着くと、奥多摩駅行きのバスが出ている。都心からもアクセスのいいコース。
03 車山・霧ヶ峰高原(長野)
距離:10km
所要時間:2時間
中央諏訪湖ICからビーナスラインを行くとトレイルのスタート地点に着く。
車で高所まで登ってきた分、森林がなく、視界が開けた絶景が目の前に広がる。
しかも、コースに起伏はない。ただ風が強いことに注意したい。
殿城山分岐から山彦尾根に入って、八島ヶ原湿原、諏訪神社を通って、スタート地点に戻ろう。
04 「六甲山ハイク」コース(兵庫県)
距離:12.2km
所要時間:2時間30分
関西の定番コース。
スタート地点は、阪急芦屋川駅の山側。芦屋ロックガーデン、風吹岩を通って、六甲山最高峰へ。
そして、最後は有馬温泉で疲れをトレイルランニングの疲れを癒そう。
前半は飛ばしすぎず、休憩を挟みながら登り、下りはゆっくりと走るのがオススメ。
さあ、トレイルランニングに出かけよう
トレイルランニングは決して辛くないし、辛い思いをする必要なんてない。
挨拶をしたり、ゴミを持ち帰ったり、無理に先行者を追い越さないなど基本的なマナーやルールさえ守れば、あとは楽しむだけ。
次の週末、トレイルランニングへ出かけてみてはいかがだろうか。
慌ただしい日常から抜け出して、大自然の中で走ってみると日常も変わるかもしれない。
他人と競争し慌てていては、素晴らしい景色に気づくことができないのだから。