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“ゆとり力”と“悟り力”を求めて

“ゆとり”と“さとり”とは?

「粋」とは何かを考えていくと、“ゆとり”と“さとり”というキーワードに、どうしてもぶち当たる。
だが“ゆとり”と“さとり”というキーワードは、本来の意味からかけ離れ、今や皮肉めいた使われ方をされる方が多いのが現実だ。
「ゆとり世代」「悟り世代」という風に。

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ビジネスシーンでもネットでも“ゆとり”と“さとり”という言葉を乱用した世代論争が論じられている。
その多くが、彼らの「消費離れ」や「行動力/責任感のなさ」「打たれ弱さ」を嘆く論調だ。

実際、Google検索などにおいては、「ゆとり世代」にあわせて「特徴」「ありえない行動」「打たれ弱い」「教え方」「付き合い方」などのキーワードが、掛け合わせで検索されている。
上の世代が、彼らとのコミュニケーションで苦悩している様が手に取るように分かる。

そんなニーズに応えるが如く、彼らの特徴に言及し、「ヤル気」を出させるための会話術などが、書籍やWEBコラムで多数取り上げられてる。
彼らを「変える」ことを目的とした「ゆとり世代への傾向と対策」だ。
私自身もこれらに同感・同調したことがあった。
彼らへの伝わらなさに対し、悩み苦しみ、思わず声を荒げたことも多々あった。

だが、「粋」とは何か?を考えていた時に、フト「自分が間違っていたのではないか」と思うようになった。
こんな馬鹿げた世代論に同感していること自体、私自身、ハウツー本やファッション・カタログ系雑誌でノウハウを知ったマニュアル世代として、何も成長していないのかもしれない。
ゆとり世代やさとり世代を「考えない」と嘆いてる場合ではない。

“ゆとり”と“さとり”をもったファッション

そんな折、若者が集まる渋谷やZOZOTOWNでおなじみの「株式会社スタートトゥデイ」が運営する「WEAR」というファッションアプリで、彼らの世代のファッションを覗いてみた。

一見、何が流行か分からない。参考元も分からない。
特に男性は、自分の好きなモノをチョイスし、服に着られることなく本来のオシャレを楽しんでいるように見える
また「WEAR」では、写真の彼らが身に着けているブランドを知れる。上から下まで同一、同系ブランドで身を固めている人は少ない。
ハイブランドもファスト系もノンブランドも上手く使いこなして、ファッションを楽しんでいる。

彼らにとって、ファッションには「多額のお金」も必要なければ、「肩書きとなるブランド」も必要ないのだ。
もっと自由なのだ。

彼らを草食と称するが、渋谷にいる若者達はきちんと彼女連れだったりする。しかも可愛い。
彼らは、そして女子達のモテ目線も忘れず、肩肘を張らないファッションを楽しんでいる。
まさに“ゆとり”“悟り”のテクニックや表現力を手に入れているのではないだろうか。
もし20年前に「WEAR」があったとしたら、彼らのような自由なファッションが並んでいただろうか?
きっとファッション誌のようなマニュアルを、まるきり真似たようなコーディネートが溢れていたのではないだろうか?

“ゆとり力”や“さとり力”と“こだわり”の交換

そもそも「ゆとり教育」は、つめこみ教育は没個性だと反省し、学習時間や内容を減らし、画一的な受験競争ではなく、個性を育てる経験重視型へシフトした。それにより、自ら判断し、豊かな人間性を育てようとしたのが、はじまりだ。
曖昧な記憶だが、「ゆとり教育」がはじまった頃は、世間はそれを歓迎したような気がする。

彼らのファッションを見る限り、この教育を失敗として判断することには、違和感を覚える。
たかがファッションと思われるかも知れないが、されどファッションだ。20代が最もアピールできる表現ポイントの一つだ。

「粋とは」にて“粋”とは、“エロ”“こだわり”と“ゆとり”であり、普遍的な哲学であると説いた。
彼らは“こだわり”が弱いだけで、“エロ”と“ゆとり”は持ち合わせているのではないだろうか?

その反面、ゆとり/悟り世代を説得させようという上の世代や社会はどうだろう。
“こだわり”は持ち合わせているが、“ゆとり・悟り”を持ち合わせていないのではないだろうか?
持ち合わせていないからこそ、彼らへの向き合い方を考えず、ハウツー本を探しマニュアルで答えを知ろうとし、
ゆとりある心で彼らに冷静に対処することができず、憤っているのではないだろうか?

彼らは、我々世代が持っていない“粋な人になる”ための“悟り”を持っているのだ。
我々こそが“ゆとりの心”や“悟りの心境”を彼らから学ぶ姿勢が必要ではないだろうか?
10代・20代のころに、我々がファッション誌やカタログ誌から得た知識を“こだわり”へと昇華させてきたように、彼らとコミュニケーションすることは、“ゆとり”や“悟り”を知るチャンスなのだ。



ただ、彼らに迎合する必要はない。
彼らから学ぶかわりに“こだわり”との楽しさを交換してあげれば良いのだ。

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