散歩・旅行散歩・旅行健康・カラダ健康・カラダビジネスビジネス振舞い・所作振舞い・所作アクティビティアクティビティ嗜み嗜み芸術芸術本・漫画本・漫画美容・ファッション美容・ファッション人

意外と「男」の生き様に関係あり?古来中国の伝道師・孔子に“粋”の真髄を学ぼう。  

儒教の祖として知られている大思想家「孔子」。
懐かしい名前だと感じるかもしれない。学生時代、漢文や国語の授業で「論語」を読んだり、テストの設問に悩んだりした覚えがあるはずだ。
あの頃はなにを伝えたいのか、いまいちピンと来なかったけれど、社会の荒波にさらされ、大人としての道を歩んでいる今なら、きっと心身に滲みるだろう。
今回は、孔子が説いた論語を<学><人><生>の3つのカテゴリーにわけて紹介。
その全てが、“粋”なカッコよさに繋がる教えである。

「孔子」と「論語」についておさらいしよう。

6816990375_9d77aaecef_o

「孔子」(前551〜前479年)。
中国の春秋時代に生きた大思想家・学者・教育者。儒学の祖としても知られ、自身の思想や哲学を説いてまわり、理想の政治の実現に努めた。
「論語」とは、孔子が残した教えや弟子たちとの間で交わされた問答を記録した書物のこと。
20編・約500章もの大作で、後世の中国だけでなく、日本にも大きな影響を与えている。
ちなみに、孔子は常日頃から「仁」が大切だと弟子に話していた。
仁の意味は諸説あるが、「思いやりの心」だと言われており、論語の中には度々登場する言葉なので覚えておこう。

< 学 >

孔子から教わる、学びの作法とは?

2994142619_99225cb30d_o

論語①:仁(じん)遠(とお)からんや。
我仁を欲すれば、斯(ここ)に仁到(いた)る。

訳 - 仁は私達から遠く隔たったところにあるものだろうか。いやそうではない。
自分から進んで仁を求めれば、仁はすぐ目の前にやってくるのだ。

何事も、自ら欲すれば手に入れることができる。
例えば、あなたが「ライター」としての生き方に憧れているとする。
しかし、執筆経験はないし、ライティングスキルに自信もない。
では、どうすればいいのだろうか・・・?
そうやって自らの頭で考えることこそが、目標実現のための一歩目を踏み出した瞬間。
スタートラインに立てさえすれば、あとは歩みを進めるだけである。

論語②:質(しつ)、文(ぶん)に勝(か)てば即(すなわ)ち野(や)なり。
文(ぶん)、質(しつ)に勝てば即ち史(し)なり。
文質(ぶんしつ)彬(ひん)彬(ぴん)として、然(しか)る後に君子(くんし)となり。

訳 - 生まれつきの資質が、学習や文化的修養よりも勝っていると、それは粗野になる。
逆に学習や文化的修養で身につけた外見ばかりが立派で、その人の資質・実質よりも勝っていると、物知りだが誠実さの欠けた者になる。
文(外見)と質(実質)との両方が見事に揃ってこそ君子なのだ。

外見と中身の両方を養ってこそ、粋な男性に近づくことができる。
表向きばかりを目立たせても、肝心の中身が乏しいとカッコわるい。
逆に、中身が男前でも、服装や髪型といった身なりが伴っていなければとても残念だ。
粋なカッコよさを得るための基本が、論語でも述べられている。

< 人 >

大切な人と寄り添い生きる、思いやりを学ぶ。

論語③:之(これ)を愛しては、能(よ)く労(ろう)すること勿(な)らかんや。
焉(これ)に忠(ちゅう)にしては、能く誨(おし)うること勿(な)らかんや。

訳 - 人を愛したならば、その人をどうして労い励まさずにいられるだろうか。
人に対して真心があるならば、その人をどうして教え導かずにいられるだろうか。

「こうしてみたら?」「あのときはこうすべきだった」
彼女や妻からの悩み相談についつい助言をしすぎて、「そんなアドバイスは求めていないよ」とうんざりされた経験はないだろうか。
愛しているからこそ、口を出しなくなる。
その気持ちはよく分かるし、孔子自身もそうだった。
しかし、だからこそ、物事を俯瞰し、一歩引いた対応をしよう。
近すぎず、離れすぎずの距離感を維持することが、大切な人を優しく包み込むということなのだ。

論語④:吾(われ)日に吾(わ)が身を三省(さんせい)す。人の為に謀(はか)りて忠(ちゅう)ならざるか。
朋(ほう)有(ゆう)と交わりて信ならざるか。習わざるを伝えしか。

訳 - 私は毎日何回も自分の行いについて反復している。人との付き合いにおいて忠実さを欠いていなかったかだろうか。友人と誠実につき合っているだろうか。自分が十分に理解していないことを人に伝えたりしていないだろうか。

気がつかないうちに、友人が自分から離れているかもしれない。
その場のノリで口から滑りでた言葉、よくも知らないのに自信ありげに語った話。
あなたにとっては些細な一言かもしれない。
しかし、誰かを傷つけ、人生を狂わせる要因になる可能性だってあるのだ。
もう一度、自分の言動や行動を振り返ろう。
大人として、男としての評価を、知らず知らずのうちに、自分で下げている恐れがあることを肝に銘じておきたい。

< 生 >

人生は可能性に満ちていると、孔子は言う。

論語⑤:性(せい)、相近(あいちか)し。習(なら)い、相遠(あいとお)し。

訳 - 人の生まれつきというものは、ほとんど差はないのだ。
生まれたあとの習慣や学習の違いによって差が大きくなってしまうのだ。

孔子が残した論語の中でも有名な一節。
人はみんな生まれながらにして、よい素質をたくさん持っている。
それを毎日どのように育むかで差が生まれるのだ。
あなたは毎日をどのように生きているだろうか。自分の中の素質を信じず、ただ流れに身を任せて生きているだけだとしたら、それはとても勿体ないことである。

論語⑥:吾(われ)十(じゅう)有(ゆう)五(ご)にして学(がく)に志す。三十にして立つ。
四十にして惑(まど)わず。五十にして天命を知る。
六十にして耳順(みみしたが)う。七十にして心の欲する所に従えども、矩(のり)を踰(こ)えず。

訳 - 私は十五歳で学問に志し、三十歳で自立した。四十歳で物事の道理がわかり、心の迷いがなくなり、五十歳で天から与えられた自分の使命・運命について自覚した。
六十歳でどんなことでもよく理解できるようになり、七十歳になり、自分の思いのままに行動しても、人の道をはずれることがなくなった。

「世界一短い、見事な自叙伝」と称されるほど、有名な論語である。
10〜20代で人生の目標を見つけ、30代でそのために培ってきた基礎を活かし、40代で自分が信じた道を迷うことなく歩めるようになった。
孔子自身がこのように生きたのか、ただの願望なのか。
それは定かではないが、自分が各年代で目指すべき指針や目標になることは間違いない。

あなたは、いまどの位置にいるだろうか。
もしかしたら、まだ生きる目標を探している途中かもしれない。
しかし、焦ることはない。歩く速度も、歩幅も、行先も、人それぞれ。
日々の目標さえ見据えていれば、あとはあなたのペースでいい。

孔子もきっと、弟子たちにそう言い聞かせたはずである。

おわりに

孔子が残した「論語」の中で、私が一番好きな一節がある。

あることを知っているだけの人よりは、それを好きになった人の方が優れている。さらに、それを好きになった人よりは、楽しんでいる人のほうがもっと優れている。

知る→好きになる→楽しむ。
この3ステップこそ、“粋”な男性を育むための基本なのではないだろうか。
何事も、まずは「知る」ことから。
少なくとも、あなたは「孔子を知る」という1ステップ目をクリアした。
このあと、どのように歩みを進めるかはあなた次第である。

散歩・旅行散歩・旅行健康・カラダ健康・カラダビジネスビジネス振舞い・所作振舞い・所作アクティビティアクティビティ嗜み嗜み芸術芸術本・漫画本・漫画美容・ファッション美容・ファッション人
味わう味わう片付ける片付ける弄う弄う纏う纏う創る創る正す正す和む和む愛でる愛でる磨く磨く
PAGE TOP