今宵、短冊になにを願う? “七夕まつり”が告げる、暑い夏の始まり。
梅雨の終わりが徐々に見え始める頃。
夏が来た!と感じさせてくれるのが、7月7日の”七夕まつり”ではないだろうか。
堀姫と彦星が再開を果たす日、作物や漁業の豊作を願う日……
様々な所以や歴史があるが、日本人にとって欠かすことのできない夏の風物詩には違いない。
自宅の笹に短冊を飾るのもよいが、たまには規模の大きい祭りに出かけてみては?
大切なパートナーとデートで訪れ、二人の幸せを願うのもひとつ。
七夕まつりが生む高揚感を通して、夏の始まりを肌で感じられるはずだ。
【神奈川・平塚】湘南ひらつか七夕まつり
2016年、第66回目を迎える『湘南ひらつか七夕まつり』。
戦後商業復興策として始められ、現在では日本を代表する大規模な七夕まつりとして人気を集めている。
一番の見所は、”竹飾り”。
色取り取りの電飾が施された約500本の竹飾りが中心街を埋め尽くす。
なかには10mを超える大型まであり、観る者を圧倒。
街全体の賑わいも相まって、あなたの心に深く刻み込まれるだろう。
東京方面からは、湘南新宿ラインなどを使えば1時間ほどで到着。
小旅行をかねて参加するのも、夏の思い出づくりに丁度よいはずだ。
期間:平成28年(2016年)7月8日(金)~7月10日(日)
開催地:JR平塚駅北口商店街を中心とする市内全域
URL:http://www.tanabata-hiratsuka.com/
【東京】東京大神宮 七夕祈願祭
東京都内では、浅草や阿佐ヶ谷の七夕まつりが有名。
しかし、それと比例して人も集まるのが悩みどころ。
ゆっくり、しっぽり。
落ち着いた七夕を迎えたいのなら、『東京大神宮 七夕祈願祭』がオススメだ。
毎年7月7日に行われる、心願成就と除災招福を祈願。
決して大きくはないが、都内の真ん中で短冊に願いを込めるには丁度よい。
“織姫短冊”と”彦星短冊”が用意されているので、デート感覚も楽しめるだろう。
幻想的にライトアップされた東京大神宮を拝んだあとは、飯田橋や神楽坂方面でディナーを頂くのもありだ。
七夕の夜、デートコースのひとつに組み込んではいかがだろうか。
【仙台】仙台七夕まつり
日本三大七夕まつりに数えられる、『仙台七夕まつり』。
その歴史はとても古く、仙台藩の伊達政宗の時代から続く伝統行事である。
仙台七夕まつりのシンボルといえば、巨大な”笹飾り”だろう。
高さ10mにもなる吹き流し型の飾りが、5本1セットになってズラリと商店街に並ぶ。
頂点に丸い”くす玉”が付いているのが特徴で、故人の霊を慰めるため、終戦直後から代々受け継がれているそうだ。
一般的に、七夕まつりは旧暦の7月7日行われる行事。
しかし、仙台七夕まつりは、季節感に合わせる意味も込めて、新暦に1ヶ月を足した暦=中暦を用いるため、毎年8月6日〜8日に開催している。
夏真っ只中の暑い七夕まつり、楽しんでみてはいかがだとうか。
おわりに
旧暦7月7日は、稲が開花期を迎える頃。
同時に、風水害や病虫害が容赦なく襲う季節でもあった。
現在のように技術が進んでいない時代、秋の豊作を祈るには神々にすがるしかなかった。
それが、七夕まつりの所以だと伝えられている。
“七夕”という中国語を、私達は”たなばた”と読む。
いつも何気なく読んでいるが、この事実こそ、古くから日本に七夕があったことを物語る。
短冊に何を書き留めるのか。
自分自信の幸せはもちろんだが、日本、世界、地球の幸せを願う、ひとつの節目と考えてもいいかもしれない。