刺激は足元にあり! 日常を非日常に変える『マンホール』の粋なデザイン。
出勤して、仕事して、帰宅する。
その毎日の繰り返しに不満を感じ、刺激を求めて、旅行に行ったり、高級レストランで美味しい物を食べる。
確かにマンネリ脱却のためには欠かせない習慣だろう。
しかし、あなたが何気なく過ごしている日常の中にも、刺激をくれるものは溢れている。
例えば、足元にある”マンホール”なんてどうだろう。
普通に歩いていれば気にも留めないが、実は県・市によって多彩なデザインが施されている。
そして、その背景にちょっとした歴史や県・市の魅力を感じられたりするのだ。
旅行先や日常で、探してみるのも、楽しみ方のひとつだろう。
今回は、そんな全国の珍しいマンホールをご紹介しよう。
1.兵庫県伊丹市
兵庫県伊丹市にあるマンホール。
市の都市公園に指定されている“昆陽池公園(こやいけこうえん)”に飛来する、鴨や白鳥を描いている。
都会の中に広がる自然の美しさを表しており、実際に公園内の池では多くの野鳥を観察できるのだ。
ちなみに、昆陽池公園は2010年に農林水産省の”ため池百選”に選定されている。
2.茨城県石岡市
茨城県石岡市にあるマンホール。
毎年9月に行われる“常陸國總社宮例大祭”。
そこで練り歩く獅子の顔がデザインされている。
「正月やお盆には帰省しなくても、祭には帰る」といわれるほど、出身者にとって思い入れの深い祭り。
“関東の三大祭り”にも指定されているとか。
石岡市の祭り観光の際は、是非とも足元のマンホールにも注目していただきたい。
3.千葉県銚子市
千葉県銚子市にあるマンホール。
中央に”犬吠埼灯台”と太平洋の波、カモメを描き、周囲にはイワシがデザインされている。
JR総武本線「銚子駅」の近くにあるらしく、青々とした海の色合いが見事だ。
太平洋を臨む景勝地としても有名な”水郷筑波国定公園”にある犬吠埼灯台。
登録有形文化財に登録されており、“世界灯台100選”、”日本の灯台50選”にも選ばれている。
ちなみに、日本有数の水揚量を誇る”銚子漁港”があり、とくにイワシが有名なことから、マンホールにも描かれているようだ。
4.東京都小金井市
東京都小金井市にあるマンホール。
“小金井公園”は、都立公園の中でも最大規模を誇る桜の名所。
60年以上の歴史をもっており、花見シーズンには1日に数万人が訪れる。
そんな、小金井の桜=ヤマザクラを模したマンホールは市民の誇りといえるだろう。
今年の春は、足元でも花見を楽しんでもらいたい。
5.愛知県豊橋市
愛知県豊橋市にあるマンホール。
登録有形文化財に指定されている“名古屋市公会堂”、”市電”の日常的風景、市の花・ツツジがデザインされている。
名古屋市公会堂は、昭和天皇のご結婚を祝して大正13年に施工開始、昭和5年に開館した。
戦争などの苦難を乗り越え、昭和31年に整備拡充を行い、現在では豊橋市の誇りとして親しまれている。
また、大正14年に運行が開始された豊橋鉄道の市電も有名。
豊橋市のシンボルとして、マンホールに刻まれている。
おわりに
最近、楽しいことがまるでない。
そう悩んでいる人も多いと思うが、実は、楽しいことを捨てているのは自分自身だ。
例えば、今回紹介したようなマンホール。
「自分には関係がない」「全く興味がない」という固定観念から、足元にある刺激を見逃しているのだ。
日常を非日常に変えてくれる出来事は、あなたの周りに溢れている。
前ばかり見るのではなく、上ばかり見るのではなく、たまには左・右・後・下に目を配ってみてはいかがだろうか。