打ち合わせや会議は悪?? 顔をあわせる“打ち合わせ”の必要性、もたらす効用とは?
仕事を進めていく上で、「打ち合わせ」や「会議」は、日々セッティングされている。
よって、本来やるべきタスクは後回し…
できることなら出席したくない。
なくなればいいのに…と思っている方も多いのでは、ないだろうか?
私も進めているプロジェクトでは、大きな議題が無い限り「打ち合わせ」を開催しないようにしていた。
いつしか、チーム内の動機づけが薄れたり、認識がずれたり。
結果、プロジェクトの運営に支障をきたすことになった。
はたして、本当に打ち合わせや会議は“悪”なのだろうか?
効率化が図れる!異なる場所で仕事をする「リモートワーク」への高まり
打ち合わせや会議をすることが少ない「リモートワーク」の機運が高まっている。
2013年に矢野経済研究所が公開した「BPO市場・クラウドソーシング市場に関する調査結果2013」によると、クラウドソーシングの市場規模は、2012年時点で100億円を超え、2017年度には、その10倍以上となる1,473億円にまで拡大すると算出されている。
総務省:ICTがもたらす世界規模でのパラダイムシフト
http://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h26/html/nc141240.html
また、リモートワークを後押しするように、クラウドワークスやランサーズといった案件を仲介するプラットフォームや、インターネット上で作業のやり取りができる下記のようなツールも普及している。
チャットワーク
http://www.chatwork.com/ja/
1人対1人のチャットだけではなく、グループを作ってグループメンバー全員がチャットを参照することもできる。
タスクや連絡先の管理、ファイルの授受も行うことができる。
Slack
https://slack.com/
アメリカ発のチャットツール。
プロジェクトごとにチャットを作成することができるので、案件管理がしやすい。
また、Twitterなど他のツールと連携をすることもできる。
さらには、ITエンジニアなどの「フリーランス」という勤務形態も普及が進んでおり、数多くの案件仲介会社が乱立するようになってきた。
このように、「机を並べて仕事する」という今までの仕事のやり方ではなく、違う場所で仕事をして、成果物を提出するということが仕事のスタイルとして普及し始めてきた。
仕事の効率化は、劇的に向上。
会議が無くなると、どうなるのか?
冒頭でもお伝えしたように、私が先導するプロジェクトでも、作業の効率化や不要な会議を抑制するため、基本的には自宅などで作業を行うリモートワークを中心にしていた。
ところが、数ヶ月顔を合わせずに作業を進めていると、以下のような問題点が発生した。
・文章からは喜怒哀楽のような感情がわからず、どんな感情で仕事をしているのかわからない。
・現在のキャパシティがわからず、新たな作業を依頼していいのかわからない
・細かな確認項目が積み上がる
・発言をしたいが、メンバーがどんな反応をするのか予想がつかなくなる
今までは会議などのコミュニケーションでわかっていたことが、リモートワークの影響でわからなくなり、作業をスムーズに進めることができなくなっていった。
会議で得られる効用は意外と多い
会議などのツールを使って、メンバー同士が「会う」ことを活かしきれている現場は少ない。
単なる資料の読み合わせや、現状報告だけといった創造性の無い会議も多いのではないだろうか。
そうではなく、「会う」ことによって下記のようなこと等を把握することができる。
・人となりがわかり、作業が円滑に進む。
・意見を言った後の反応がリアルタイムにわかる
・雑談をすることによって、メンバー間の距離が縮まる。
・メンバーの興味事、方向性が分かる。
・今の仕事に対する不満や充実度を見て取れる。
このように「会う」ことの効果を知らず、「会う」ことを活かしていかないと……
「時間の無駄」「非生産的」と捉えることが正しい考え方だという風潮になっているのではないだろうか。
打ち合わせや会議は、決して「悪」ではない。
使いようである。
クラウドの便利さを活かしながら、「会う」というアナログなことも交えて、品質の高いプロジェクト、チーム運営をしてみてはどうだろうか。