その敬語、間違ってない?気をつけたい、やりがちなNG言い回し8選
社内では上司に、外ではお客様や取引先にと、あらゆるビジネスシーンにおいて敬語は必要不可欠なもの。
でもせっかく丁寧に話そうと思っても、敬語の使い方を間違ってしまえば逆効果。
ビジネスパートナーとしてのあなたの信頼を傷つけかねない。
ビジネスシーンでよく使う、ついつい間違いがちな敬語表現をまとめてみた。
自分の敬語は大丈夫、というひとも、この機会にいま一度確認してみよう。
1. × とんでもございません
⇒ ○ とんでもないことでございます
相手にほめられたとき、ついつい言ってしまうのがこのことば。
でも、「とんでもございません」は実は日本語として間違い。
「とんでも」と「ない」はべつのことばなのではなく、「とんでもない」という一つの形容詞。
だから「ない」を「ございません」とすることは文法上不適切。
これからは「とんでもないことでございます」と答えよう。
2. × 了解しました
⇒ ○ かしこまりました
文法上は問題ない。
しかし本来「了解」は本来目上の人が下の立場にあるひとになにかしらの許可を与える、という意味のことばなので、目上にあたる相手に対し使うことは失礼にあたるのだ。
目上の人や外部に連絡するときは、「了解」ということばは避けるようにしよう。
もちろん内部での業務連絡などで使うのはOK。使い分けに気を付けよう。
3. × 拝見されましたか?
⇒ ○ ご覧いただけましたか?
「拝見」、は「見ること」をへりくだっていう語。
だから相手の行為を表現するのには不適切な表現。
4. × 拝見させていただきました
⇒ ○ 拝見いたしました
こちらは自分の行為を表現するために「拝見」という表現を用いているので、一見正しいように見えるかもしれない。
でも、これは「拝見する」と「いただく」が組み合わさった二重敬語の典型例。
相手が二重敬語で気を悪くするとは限らないが、まわりくどい印象は避けられない。
シンプルに「拝見いたしました」と言おう。
5. × どちらにいたしますか?
⇒ ○ どちらになさいますか
「いたす」は「する」の謙譲語。
この場合は相手の行為を表現するので、尊敬語である「なさる」を用いるのが正解。
6. × よろしかったでしょうか
⇒ ○ よろしいですか、もしくは、よろしゅうございますか
よろしかったでしょうか、はコンビニの「バイト敬語」と呼ばれている。
最近はコンビニだけでなく居酒屋などでもこの表現を耳にする機会が多くなった。
これを正しいとする説もあるが、専門家の大勢は不適切であるとの判断を下している。
本来は相手方が以前に示した意思を確認するためのみに用いるため、「クレジットカードでの支払いでよろしかったでしょうか」のように用いることはない。
「『よろしかったでしょうか』を不用意に連発すると、『自分はこう考えてるけどそれでいいよね』いうやや押しつけがましい印象を与えかね」ないとする意見もある。(NHK放送文化研究所)
できるだけ避けるが吉である。
7. × おっしゃられました
⇒ ○ おっしゃいました
既に「言う」の尊敬語である「おっしゃる」を用いているので、「られる」という尊敬語を使う必要はなし。
ついつい丁寧にしようとして敬語を使いすぎてしまうことはあるが、二重敬語は極力避けるようにしよう。
8. × こちらが本日の予定になります
⇒ ○ こちらが本日の予定でございます
「なります」は丁寧語ではないので、「成る」という意味でもちいる以外では極力避けたい。
丁寧に言いたい場合は、「ございます」と言おう。
ビジネス・シーンにのみに限らず、人と人のコミュニケーションにおいてなにより大切なのは相手をうやまう気持ち。
振る舞い方だけでなく、使う言葉にも気をつかえるのが一流だといえるだろう。
美しい日本語を使って、より円滑なコミュニケーションを目指そう。
社会人が身に付けたい敬語・ビジネスマナー講座
http://www.levelup99.net/businessmanner/cate3post21.html
社会人ワンポイントマナー講座第3回 敬語|SNBL
http://www.snbl.co.jp/one-point-manner/3
間違いやすい敬語|ビジネスマナー|マナー辞典|NPO法人日本サービスマナー協会
http://www.j-manner.com/business/cat47/post-5.html
NHK放送文化研究所、最近気になる放送用語
https://www.nhk.or.jp/bunken/summary/kotoba/term/060.html