めくるめくディープな世界へ…こだわりの“私設”図書館
図書館。それは、知の宝物庫。
そこでは誰もがトレジャーハンターとなり、目当てのお宝を探し求める。
図書館。それは、静なる教室。
そこでは誰もが“孤独”となり、究極の独り時間を楽しむ。
だが、何度も通っているうちにどうしても新鮮味は失せる。
宝物庫はガラガラとなり、孤独感も薄れゆく。
そんなときには気分転換、地元を飛び出して新しい図書館と出会って欲しい。
できれば似たり寄ったりではない個性的な図書館が良い。
そうなってくると、自然とオススメになってくるのが“公立”ではない“私設”図書館。
今回は、個性豊かな私設図書館をご紹介したいと思う。
1.眺花亭
学生の頃から神保町徘徊が好きだったという、年期の入った本狂い渡辺信夫氏がマンションの一室にOPENした小さな図書館。
大衆芸能、音楽、東京の町歩き、酒場、喫茶店etc……
渡辺氏の“趣味”が炸裂する本棚はどれもマニアック!
例えば、創刊号から最新号まで網羅する『東京人』に、戦前・戦後の東京ガイドブック。
東京の今と昔を見比べてから都内ぶらり散歩なんて“粋”じゃないだろうか。
多趣味が高じ、どこか古本屋のようなカオス状態にある館内は宝探しにうってつけ!
コーヒーで一息つきながら、ディープな世界を思う存分堪能して欲しい。
所在地:東京都墨田区千歳1‐1‐6両国マンション500号(5階)
TEL:090‐1213‐9804(要事前連絡)
開館時間:13時~17時30分
休館日:日曜日、月曜日、祝日、その他年末年始等特別休館あり
HP:http://choka-tei.at.webry.info/
2.現代マンガ図書館
マンガ好き、必見!
国内最大級の蔵書数を誇る、マンガ専門図書館だ。
「マンガを読みにわざわざ図書館に行く気になれない……」
なんて人も是非!
創設者の内記稔夫氏が半世紀以上にわたり収集し続けてきた18万冊は、もはやマンガの価値を超えた歴史的・文化的に価値あるコレクションだ。
現在活躍中の大御所マンガ家のデビュー作を見られたり、マンガ雑誌のバックナンバーを40年分さかのぼって調べられたり、ファンにはたまらない環境。
マンガの聖地。アナタも一度訪れてみてはいかがだろうか。
所在地:〒162-0041 東京都新宿区早稲田鶴巻町565 ビルデンスナイキ2階
TEL:03-3203-6523
開館時間:12時~19時
休館日:火曜・金曜、年末年始
入館料:一般300円、閲覧料1回1冊につき100円(※ただし1970年以前に発行された出版物の閲覧は友の会会員限定)
HP:https://www.sites.google.com/site/naikilib/
3.私設図書館
まさしくTHE私設図書館!
名前がそのまま「私設図書館」だ。
昭和48年の設立以来、京都の学生をはじめ多くの人々に愛されてきた。
ところで、皆さんは図書館に対してどんなイメージを抱いているだろうか。
「飲食ダメ」「勉強禁止」「睡眠退出」
なんてワードを思い浮かべた人が多いことだろう。
ところが、この私設図書館では周りの人に迷惑をかけない限りその全てがOK!
今までやりたくてもできなかったことを、ココでなら誰に咎められることなく自由に満喫することができるのだ。
また、全席指定席で電源完備、途中の入退出自由なのも嬉しいポイント!
究極のリラックス空間、アナタにも是非体感して欲しい。
所在地:京都市左京区銀閣寺道市バス停留所南西角
TEL:(075) 771-4957
開館時間:午前9時より深夜零時まで(2016年9月より平日は正午開館に変更予定)
休館日:毎月第3金曜日
入館料:2時間以内250円~
HP:http://homepage2.nifty.com/shisetsu/index.htm
おわりに
「普段の図書館はちょっとマンネリ…」
「惰性でただ通い続けている」
そんな人は、この機会に外へ目を向けてみて欲しい。
人は知らず知らずのうちに、固定化されたスタイルに囚われてしまうモノ。
図書館についてもそうだ。
個性豊かな私設図書館にも注目して欲しい。
きっと素敵な一冊と空間との出会いが、アナタのことを待っている。