すべてを忘れ、のんびりした休日を過ごしたい人へ…『和泉多摩川』ぶらり散歩のすゝめ

「新宿」から約20分。
東京都の端っこにある川沿いの町「和泉多摩川」。
多摩川を挟んだ神奈川県との県境にあり、多摩水道橋を忙しなく行き交う自動車の群れをよそに、河川敷は、のんびりとした時間が流れている。

フト無性に行きたくなる…。
そんなリバーサイドタウン「和泉多摩川」を今回紹介したいと思う。

「おかえり」と、いつでも迎えてくれる多摩川

「和泉多摩川」駅北口から、歩くこと約5分。
階段を上った先には、多摩川が広がる。
河川敷に降りて、大きく深呼吸。
川辺特有の爽やかな空気が胸いっぱいに広がる。

遠目に見える多摩水道橋のアーチを仰げば、あぁ和泉多摩川に来たんだ……と実感する。
普段、あなたの見る風景が、ビル群、パソコン、地下鉄であれば、目の前に広がる広さに驚くことだろう。
まるで、その広大さは、優しく「おかえり」と言ってくれるようだ。
故郷のような安心感がココにはある。

気の向くまま、風の吹くまま、ぶらり散歩を

目的のないまま、ブラブラと歩く。
それだけで楽しい。
この河川敷には、様々な人が集まっている。
威勢の良い声を上げる野球少年に、ジョギングやサイクリングに精を出すスポーツマン、釣りを楽しむ初老の男性etc……。

その一人ひとりが、和泉多摩川という一つの風景画を作っている。
風景画を一番楽しめる方法は、散歩だ。

思いがけないサプライズとも出会う

ふと気が付くと、一本道のように果てしなく咲き誇るハルシャギクの花畑。
道沿いに咲いているので、ゆっくりと歩きながら鑑賞した。
いつも変わらぬ包容力を持って迎え入れてくれる和泉多摩川。
季節ごとに、こんなサプライズを用意してくれているから、定期的に訪れたくなる。

多摩川50景選定「二ヶ領宿河原堰」

川の方から「ゴーッ」と勢いよく水しぶきを上げる音が聞こえてくる。

「二ヶ領宿河原堰」の豪快さには、何度見ても圧倒されることだろう。

平成11（1999）年に完成した「二ヶ領宿河原堰」は、供水時引上式スライドゲート1門と洪水時起伏式可動堰5門を備えた、とても大きく、美しい堰だ。
市民が選ぶ「多摩川50景」にも選定されている。
下流の方にあるので、和泉多摩川を訪れた際には、是非見ていって欲しい。

歩き疲れたら……高架線の下で一休み

和泉多摩川には、「小田急小田原線・多摩川橋梁」が架かっている。
その下がちょうど良く、一息つける場所となっている。

橋の陰になっているのでとても涼しく、時折通り過ぎる電車が起こす風もまた心地よい。
スポーツで一汗かいた人たちもココでカラダの熱を冷ましていた。
クーラーの効いた部屋で休むのとはまた違う、自然の爽快さを感じられる場所だ。

おわりに

和泉多摩川は、一人でのんびりと過ごすのに、うってつけの穴場スポットだ。
「最近少し疲れた…。」そんな風に感じてる人は、是非足を運んでみて欲しい。
帰りの電車で「もう少し頑張ってみるか…」とつぶやいてることだろう。