残業続きに疲弊した大人必見! 明日を生きる活力になる、大人気アニメ『おそ松さん』の魅力とは?
1980年代に大人気となった『おそ松くん』。
現在、漫画家・赤塚不二夫の生誕80周年を記念して、続編にあたるアニメ『おそ松さん』が放映されている。
「若者が見るものだろう……」「この年になってアニメを見るなんて……」と大人は敬遠しがちだが、騙されたと思って一度見て欲しい。
仕事に追われ、残業に疲れる毎日を送っているあなたにこそ、見る価値のあるギャグアニメ作品である。
今回は、爆発的人気を誇っているおそ松さんの魅力をご紹介しよう。
おそ松さんってどんなアニメ?
1962年に漫画『おそ松くん』の連載がスタート。
六つ子の松野兄弟が繰り広げる、ハチャメチャなドタバタ劇である。
4回連載のはずが、なんと7年にもおよぶ長期連載となった人気ぶりから、1966年に第1作目、1988年に第2作目のアニメが放映。
『天才バカボン』に繋がる、漫画家・赤塚不二夫の代表作の1つとなった。
それから26年後の2015年。
アニメ第3作目となる『おそ松さん』の放映が始まる。
当時は子供だった六つ子の兄弟も、20代前半の大人へと成長。
おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、トド松をはじめ、「シェーーーッ!」でお馴染みのイヤミやチビ太、トト子、デカパン、ダヨーンも、それぞれ成長した姿で登場する。
ただの続編……と侮るなかれ。
原作のおそ松くんを知らなくても楽しめる、魅力に溢れたアニメなのだ。
超ポジティブな六つ子の姿に、明日の希望を見出せる。
果たして、六つ子はどんな大人の姿へと成長したのか。
多くの注目を集めたが、蓋を開けてみれば、なんと親のスネを齧って生きるニートになっていた。
特にやりたいことも見つからず、ふらふらとその場しのぎの生活を送る松野兄弟。
しかも、「働きたくない!」と豪語するダメっぷり。
ニート、フリーターが増えている時代の煽りに、松野兄弟も晒されたのかもしれない。
しかし、彼らの長所は、”超”が付くほどのポジティブシンキング。
ニートの生活を逆に称え、思う存分謳歌するのである。
例えば、
パチンコにお金をつぎ込んだり……
地下アイドルのライブに入り浸ったり……
働く意欲を見せるものの、ハローワークで好き放題やったり……
持ち前の個性とポジティブシンキングで、毎日を楽しく過ごしているのだ。
残業続きに嫌気がさしている人も多いだろう。
何度も何度も、「こんな会社、辞めてやる」と思ったことがあるだろう。
そんな、あなたの気持ちを肯定してくれるかのように、彼らは全く働かない。
もちろん、「自分もニートになる!」と退職できるほど、現実は甘くないだろう。
しかし、「働きたくない!」と言いながら前向きに生きる六つ子の姿を見て笑い転げれば、少しは気持ちが軽くなっているはずだ。
六つ子の兄弟愛に、粋を感じる。
爆笑する物語が大半を占める、おそ松さん。
しかし、たまに涙を誘う感動話を見ることもできる。
例えば、六つ子の核爆弾と恐れられる、ぶっ飛んだキャラ設定の十四松。
ハイテンションでマイペース。
いつも場を明るく盛り上げているが、ある日突然、”普通”になってしまう。
原因を探るため、十四松の後ろをつけていく兄弟たち。
そこで目にしたのは、可愛らしい女の子とデートする十四松だった。
「あ、あいつ、抜け駆けしやがってー!」と邪魔に入ると思いきや、「そっと見守っておこう」と粋な計らい。
もちろん、兄弟に”十四固め”ならぬ”十字固め”を決められてしまうが……。
しかし、告白すると決めた日、彼女から「今夜の新幹線で田舎に帰る」と告げられてしまう。
あまりの悲しさに涙を流す十四松に「会いに行けば? 大丈夫、引っ越しする日に誰かに会うって、結構めんどくさいことだよ?」と声を掛ける兄・おそ松。駅のホームに走り出す弟を、あたたかく送り出す。
決して余計な言葉を掛けず、ただ遠くから見守るというスタンス。
ニートとはいえど、しっかりと大人に成長した彼らを見ることができる。
いつもはバカなことを言うけれど、いざという時に頼りになる。
そのギャップに女性はキュンとくるだろうし、何でもかんでもアドバイスする大人は敬遠されがちだ。
少なくとも、笑いのセンスと粋な計らい、この2つを、おそ松さんというアニメから学とれるのではないだろうか。
おわりに
体ではなく、心が疲弊したとき、あなたはどう対処しているだろう。
美味しいものを食べたり、思いっきりお金を使ってストレス解消したり。
その方法は様々だが、おそ松さんを見て「笑い転げて、スッキリする」というのも選択肢のひとつになり得るはずだ。
深夜放映なので自ずと録画する形になるが、オススメは、日曜日の夜に鑑賞するスタイル。
会社に行くのが辛すぎて、毎週のようにサザエさん症候群に陥っているあなたも、月曜日の朝を少しは気持ち良く迎えられるはずだ。